ちゃっぴー
明るい茶色の毛並みと、赤い瞳の女の子。我が家の砂ネズミの中では、唯一のメスである。
うちの近所のペットショップには、どういうわけか砂ネズミがほとんど入荷しない。そこで、愛媛に帰省したおり、ペットコーナーの充実したホームセンターで探したところ、運命の出会いを果たしたのが、この子というわけだ。すでに子供というには大きすぎるほど育っていたが、砂ネズミゆえ人をまったく警戒することはない。
遠くを見つめるような焦点の定まらない瞳は、いかにものどかな春の日差しを彷彿とさせる。
昼間はたいてい寝てる。夜、餌をやるときにはもぞもぞ起きてくるが、ハムスターほど「餌??餌!?」と歓ぶわけでもない。それでも砂ネズミって、見てるだけでこちらが幸せ〜な気分になれるから不思議だ。きっと、彼らの何の悩みもなさそうな“ほけ〜”とした表情と、ほこほこの触ったら気持ちよさそうな毛並みがあったればこそだろう。
ちゃっぴーは、当初からヒマワリよりは“ハムスターのまんま”のほうが好きで、おかげでぶくぶく脂肪太りにならずに済んでいる。囓る力はものすごく、ちょっとでも歯が届けば、プラスティックのケージの蓋など、ものの数分でスクラップだ。今のケージに落ち着くまで、2個のケージを壊されてしまった。
囓って遊ぶかなと思い、ハムスター用の木のオモチャ(滑り台)を入れてやっているが、半分くらい囓ったところでなぜかそれ以上壊さない。何故かな??と理由を考えてみるに、ちゃっぴーは、その滑り台がちょうどよいトンネルになってるのが気に入ったんじゃないかと思っている。もともと砂ネズミは砂地に穴を掘って生活してる動物だ。普段からチップに埋もれて遊んでることからも、潜るのが好きそうってのは分かる。木の滑り台は、チップに埋まると、ちょうどよいチップのトンネルになるのだ。
砂ネズミのペアリングは、じつは意外に難しいというのを知ったのは、初めてちゃっぴーをペアリングさせようとして、失敗したあとだった。相手のオスは、このときの噛み傷が原因で死んでしまった。ペアリングの詳細は、このサイトの“砂ネズミの飼育方法と主な病気”の繁殖に記述されているが、子供のうちにオスとメスを同居させてないとペアリングは困難ということらしい。
さらに砂ネズミは複数飼育可能というのは、かなり誤った情報である。ペア以外は、単独飼育しなければ、激しく闘争するのだ。砂ネズミの飼育情報は、研究室の実験動物として描かれることが多いため、安易に複数飼育や繁殖できるように見えるが、きちんとペットとして飼うためにはハムスターなみに扱わないとダメなのである。
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