見栄え 今日は遠方よりLicの妹達が泊まりに来るというので、朝から水槽掃除にとりかかる。 まずはもっとも苔っている海水R360から。 外気温の低下とともに、だんだん温度合わせがシビアになってきている。手で感触を確かめるにも、最新の注意が欠かせない。冷えた手だと熱く感じるし、あったまった手だと冷たく感じる。この単純な罠にうっかりはまりそうになって、海水15リットル分をあやうくパーにしてしまうところだった(早く水温計買うべし)。 R360を見違えるようなぴかぴかの輝く水槽にしたあとは、海水2mの苔掃除。続いて海水60cm。みこりんが脚立によじ登って、「かにさん、どこにおるん?」と覗き込んでいる。あぁみこりん、そこにいたカニさんは、もういないのだよ。かくれんぼしてると思ったみこりんが、なおも水槽を探し続けている。本当にどこかに隠れているだけだったら……と一瞬思ってしまったが、それはあり得ない。カニは、確実に死んでしまったのだから。 淡水60と川魚水槽は、苔掃除だけでなく水換えも行った。普段からかくあるべしというくらいに水槽をキレイに見えるように作業を進める。でも淡水90にとりかかったところで時間切れ。この水槽の水換えは来週にしよう。 ブラックゴーストの立ち泳ぎは、いまだ治っていない。やはり水槽ごと薬浴すべきのようだ。 謎な水槽 夜、流し台の向こうで“ぼぅっ”と光っている海水R360を、末の義妹がじっと見つめているのに気がついた。しばらく眺めたおしたあと、私に聞く。これはいったい何を飼っているのかと。 よくぞ聞いてくれた。説明しよう。これはね、“岩”を飼ってるんだよ。私はそう答えた。 ライブロックしか入っていないR360。でもそこには様々な付着生物が住み着いている。義妹が指差す先にも、小さなケヤリムシがいた。私はその生物の構造を手振りを交えて説明した。岩に咲く花のようなヤツが、じつはゴカイのようにうにょ〜んと長く岩の中に入ってるのだと知った時の彼女の表情は、なかなか満足のいくものだった。そうそう、もっと奇怪な生き物もいるよとボネリムシを探したのだが、あいにく彼はお出ましにはなっていなかった。シャイなヤツだから仕方あるまい。 こうして水槽に興味を持ってもらえるのはうれしい限り。水換えした甲斐があったというものだ。
川底のむこうに ついに始まってしまった。そう、川の工事が、である。うちの団地の下を流れるその川は、この夏、オイカワやらフナやらブラックバスやらを釣ってきた場所でもある。去年から継続している護岸工事は、いったん途中までで中断していたのだが、季節は再び冬を迎え、再開されたらしい。 気になるのは小魚達の行方。工事が終わった部分では、川底が浅くなりすぎて魚達が泳ぐにはちょっと無理があった。だから夏に釣りをしたときには深みの残っている古い部分に、魚達が群れていたのだ。 もしもこのあたりの深みが全部なくなってしまったら……。魚達はどこに行ってしまうだろうか。工事が終わったあと、一匹も残ってなかったら……怖すぎる想像だが、あり得なくはない。できれば深みを残す工事になっていますように。
潜んでいたヤツ いままでどこにいたのかと思うほどに、いかついヤツが海水R360水槽に潜んでいるのを発見したは、最近のことだった。荒々しいまでに逞しいハサミに、剛毛がちょぼちょぼ、そして濃厚な赤紫の甲羅。カニとしては、なかなかいい面構えのヤツであった。 甲羅長は1.5cmほど。普通の水槽ならさして目立つほどの大きさではないのだが、水量30リットルそこそこのR360の中では、やたらと目立つ。小さなヤドカリが押しつぶされるのではないかと心配になるほどに、圧倒的な存在感だった。それほど目立つヤツなのに、これまで気がつかなかったのが不思議だ。他にもカニはいるのだが、これほどいかめしいヤツはいなかった。もしや最近クリルをあんまり与えていないので、巣穴から頻繁に這い出してくるようになったのでは… なんにしてもこのカニがいるうちは、ハタタテハゼとかそういう岩穴に潜り込む系な魚は入れられない。じつはAPNにアケボノハゼが入荷してきたらしいので、それを入れようかとこっそり思っていたのだが、こうなっては仕方あるまい。何か別の手を考えなくては。
追いかけてくる魚達 昨年クーラーの故障で大半の魚を落とす少し前、海水2m水槽では餌缶を手に前を横切ると、カスミチョウ達がいっせいに追いかけてきてくれていたものだった。それがあの事件を機に、ぱたりとそれが止んでしまった。群の大半を失ったためか、あるいは事故の後遺症か、それは定かではない。以来、餌をやるときにもなんとなく物足りなさを感じていた。 ところが、最近になって、あのカスミチョウの群れが寄ってくる姿が復活したのである。7匹のカスミチョウ達、それに4匹のケラマハナダイ達が、シュアーを手にした私のあとを、一生懸命泳いでついてくるのは堪えられない。じつに感慨深いものがある。なんだか魚と意志疎通ができたような気がして、ついいつもより念入りに餌をやってしまうのであった。 最近、シュアーの減りが激しい。皆よく食べてくれるからだが、カスミチョウ達の餌食いは、以前に比べて明らかによくなってきている。7匹という数は、彼等にとっていい具合に作用しているようである。
ケヤリの“花” ほぼ一週間のうちに、海水R360水槽のガラス面にはうっすらと黄緑色の苔が生えつつあった。前面はさほど大したことはないが、背面がやはりいい具合に日が当たるので、苔の生育もいいようだ。初冬の弱った太陽とはいえ、侮り難し。 メラミンスポンジでさっそくお掃除。ついでに差し水も少しだけ。 今日はいつもよりケヤリの“花”が多く咲いているような気がする。まだまだ小さな直径5mmほどの可愛いヤツがほとんどだけれど、水槽自体がコンパクトなのでそれなりに存在感がある。例のカニが昼間っから“かしゃかしゃ”とロボットのような動きで岩の表面を渡っていくのが見えた。 * ロングフィンスナッパーの目は、相変わらずだ。食欲もいまだ復活せず。腹はへこみ、体色もやや褪せたような感じがする。でも、反対側の目と、ヒレの具合はキレイナもので、それがよけいに痛々しい…
捨て魚 もしもガーが川で釣れたなら……。やはり飼うかな。そのまま放すのもなんだし、食えそうにもないし。あるいは熱帯魚屋に持ち込むというのもありだな(引き取りOKな店に限るが)。 ちょいと前に、住人の飼い猫の体内に個体識別用のタグを埋め込むというマンションだったかがニュースになっていたが、捨て猫対策にはなかなか有効っぽい気がする。誰が捨てたかバレバレじゃ、さぞや捨てにくかろう。日本で繁殖してほしくない動物にも、同様な処置をほどこせば………いや、たぶんそういう連中は体内のタグを破壊しそうな気も…。
クリル缶の行方 以前、クリル缶をまとめて3缶買ってきていた。本来ならばそろそろ2缶目に突入していなくてはならないのだが、まだ1缶の半分にも達していない。我が家で唯一クリルを常食としているロングフィンスナッパーが、先月より例の病気で餌を食べなくなってしまったことから、消費量が激減しているためである。 ロングフィンスナッパーの状況は、思わしくない。改善の兆しがまったく見えない現在、“一度環境を大幅に変更したらどうか”というAPNの兄ちゃん案を実行に移すべきなのかもしれない。APNでしばらく預かってもらうのである。片目を失っただけで魚は死なないが、餌をまったく食べなかったら確実に死ぬ。そろそろ決断のしどころである。
底モノ にぎやかさが減ったなと、改めて淡水60cm水槽を確認してみると、いつのまにやらブラックネオンは4匹、グッピー“ジャパンブルー”は1匹になってしまっていた。そら静かにもなるだろう。 コンゴーテトラのオスは今でも健在。メスが死んでしまってから、もう何年も経ってしまった。新しいメスを入れてやろうと思いつつ、なぜかショップからはコンゴーテトラの姿が消えてしまい、果たせていない。 金魚2匹は、あんまり大きくもなっていないが、おとなしいわけではない。夏頃の弱々っちぃ仕草は、もはやどこにも見えず、すっかり精神的にも逞しくなったようだ。 そして底のほうには、川でみこりんとすくってきたハゼ子が、今も元気に過ごしている。乱立する水草の影に隠れて、普段はほとんどその姿を見ることはできないのだが、たまーに発見したりすると、なにやらうれしい気分になってくるのだ。あぁ今日も元気だったのだなと、つい語りかけそうになってしまったり。体長1cmほどの愛くるしい姿が見えるだけで、仕事の疲れも吹き飛んでゆくのがわかる。こんなに小さいのに、ちゃんと目玉があるんだものなぁ…(って、そりゃ当たり前なんだけど)。
暖かな日射しの中、ヤドカリ達は リビングの窓からいい感じにお日様が差し込んできていた。その明るい光が、ちょうど陸ヤドカリ達のケージへと注ぎ込まれていたので、しばらく観察してみることにする。水を取り替えるついでに、水入れをちょっと違う場所に移すと、その下に隠れていたヤドカリ達がよく見える。息を潜めてそーっとそーっと静かに見守っていると……… 動いた。一番大きなヤツを筆頭に、太陽に近い順にむくっと起きあがり、ゆっくりと歩き始めたのであった。こうして顔を出した姿を見たのもずいぶんと久しぶりだ。この機会を逃さぬように、クリルを水でふやかしたものを千切ってそばにおいてみた。食べるだろうか?最近、餌として入れている野菜の減りがほとんどないようだったので、ちょっと気になっていたのだ。 1匹がクリルをついばみ始めたのが見える。わりと大きなハサミなのに、ほんとにちょぼっとづつしか口へ運んでいかないので、じれったい。残りの4匹は、てんでばらばらの方向へと歩み去りつつあった。 やがて太陽は動き去り、ケージは再び日陰へと移り変わる。その頃には、すっかり水入れの下に待避完了した陸ヤドカリ達であった。ペットヒーターよりも、やっぱり水入れの下のほうがいいらしい。水気を欲してしまうのだろうか。呼吸ができなくならないように。 夕方、ヒヨコ電球を見にホームセンターまで行ってみたが、ソケットの部分をどうやって固定すべきか悩んだので購入はしばらく見合わせることにする。ケージを発泡スチロールなどで囲うなどの方策をとってみて、それでもダメそうなら次の手を考えることにしよう。
外へ、外へ これまで内側へ内側へと、ロングフィンスナッパーの眼球を浸食していた気泡が、突如、攻撃の矛先を“外”へと向けたらしい。その様子は、気泡というより眼球内に注入された濃厚なゼリーのような物体が、宿主を食い尽くし、外へと飛び出そうとしているかのようだ。 昨日までロングフィンスナッパーの目は、内部の惨状とはうらはらに、外観の形状はいたって普通だった。が、今朝は“ポップアイ”という言葉が自然に受け入れられるほどに、眼球が膨張しつつある。 これが良い兆候なのか悪い兆候なのかはわからない。だが、このまま膨張を続けるなら、行き着く先は………
住み替え準備 日曜日、海水R360水槽のヤドカリのために新たに貝殻を3つ投入した。この夏、海遊館で買ってきた貝殻セットの残りである。陸ヤドカリにはぜんぜん似合わないコンパクトサイズの貝殻だが、R360の小振りなヤドカリにはぴったりかもしれない。そう思いついて入れてみたのだが、貝殻は投下した時の状態のまま、今日もそこにあるのだった。 ちょびっとどころか、まったく触れた気配がない。新しい家にはまるで興味がないかのように。 もしや彼等ヤドカリは触れるまでもなく、一見してダメだとわかるのだろうか。あるいは今の家で十分満足しているのだろうか。……きっとそうなのだろう。まだ住み替えの時期ではなかったのだ。 貝殻はこのままにしておこう。もしかしたら、思わぬ発見があるかもしれないし。この水槽には、いまだ謎な部分が多いから。
膨張 朝一番の水槽確認。 すると、針でついたら“ぱちん”と破裂しそうなくらいに、ロングフィンスナッパーの目が膨らんでいるのがわかった。“極限状態”…そう呼んでも差し支えがないほどに。 この片目は、もはや使い物にはならないだろう。たとえこのままエアが抜けたとしても。ならば、いっそガス抜きをしてやったらどうか。そんな考えが浮かんでは消えてゆく。目の中の“異物”がなくなれば、食欲も戻ってくるのではないか。そんな気がしてしまうのである。
縮む目 まるで空気が“ふしゅるる”と抜けたように、ロングフィンスナッパーの眼圧が下がっていた。中の気体(?)がどこかからか抜けているのか。気になってじっと目玉を観察していると、中心にあるはずの透明な玉が、コトンと外れかかっているのがわかった。やはり内部はかなり大変な状況だ。 真夜中、カスミチョウにつっかかっていくような素振りが何回か確認できた。口をぱくっと開けて、まるで獲物に食らいつくような感じだった。視覚にかなりの制限が加わっている今、カスミチョウ・サイズのものなら識別できるということなのだろうか。目玉もよく動いているようだ。だがそんな大きな餌は、口には入るはずもなく……。 もしかすると、水槽の底に、切り身の甘エビなどを落としてやったとしたら、視覚は無理でも嗅覚でなんとか餌にたどりつくことができないだろうか。夜行性ではないので、ちょっと厳しいような気もするが、試してみようかと思う。
こんな展示水槽があったら 大阪海遊館発行のメールマガジンに、こんな記事があった。クラゲの飼育係の人は、休日でも珍しいクラゲを探して防波堤をさまよい歩くこともある、というのだ。展示水槽にいるクラゲの中には、そうやって採集された個体もいるのだとか。クラゲはまだまだこういう余地の残った生物なんだろうなぁと思いつつ、クラゲがそうなら、日本沿岸のハサミものシリーズとか、トゲものシリーズとか、そういう地味だがマニアックな展示があったら面白いのにと漠然と考えたりしていた。 たとえばメダカ類なら名古屋の東山動植物園内にメダカ館がある。メダカがOKなら、ザリガニとかカニとかもあってよさそうな気もするが………じつはすでにそういう施設はあったりするのだろうか。海外にはありそうな予感もするが、できれば国内で見てみたいものである。日本近海のカニをずらずらっと飼ってるような施設…ないかな。
釣りの後 昼間、川で釣ってきた魚達を水槽に移す(釣りの様子はひみつ日記の方に記載)。 やや大きめのオイカワ3匹は、逃がしてくるか持ち帰ってくるか悩んだ末、結局、連れて帰ってきてしまった。このサイズならば90cm水槽でなければ無理である。だがしかし、川の水はかなり冷たく、水槽との温度差はおそらく10度以上。ここは慎重な温度合わせが必要だ。 ウグイ2匹とブルーギル幼魚1匹は、川魚水槽へ。こちらはヒーターを入れていないので、温度のほうはまず問題ない。ブルーギル幼魚はまだ小さく、先住魚が食われてしまう心配も、たぶんない。 それぞれの水槽で、魚達をプラケに入れて、浮かべておく。 オイカワが頻繁にジャンプするのが気になりつつ………、数十分。ときおりプラケに水槽の水を徐々に加えつつ、様子を見る。川魚水槽の方は、早いうちにプラケから水槽の方に移してやった。 そろそろいいかな?と思って見に行くと、オイカワが1匹、水槽の中にいた。飛び出てしまったらしい。残った2匹もかなり狭そう。プラケではなく、もっと大きなバケツかビニール袋に入れて温度合わせすべきだったか。 水槽に移してからも、オイカワは結構頻繁にジャンプを繰り返し、頭に傷をつくってしまっていた。エラの動きが早い。 数時間後、淡水90cm水槽に入れたオイカワ3匹は、皆、腹を見せて沈んでいた。大失敗… 川魚水槽の方は、うまく馴染んでくれているようだ。ブルーギル幼魚も、川で横たわっていた時からは想像もできないくらい、ちゃんと泳いでいる。尻尾付近の赤い染みが気になるが、無事に育ってほしいものだ。
復活の兆しか カスミチョウ達に餌をやっているとき、なんとなく違和感があったのでじっくり水槽を見渡してみると……、おぉ!ロングフィンスナッパーの目玉が元に戻っている! ……だが、待て。目玉の中は、相変わらずの惨状だ。若干気泡も残っているようだし。でも、膨らみ具合はほぼ完全に元の大きさに戻っている。こ、こいつは… ちょこっと期待したのだが、やはり餌は食べてくれなかった。状況が良くなっているという保証もない。だが、この変化は気になる。 ロングフィンスナッパーの食欲は、再び戻るのか否か。心配は続く。
川から水槽へ 釣り上げてきたウグイとブルーギル幼魚は、とりあえず落ち着いた感じに水槽の中でくつろいでいるように見える。 ウグイ2匹のうち1匹は、頭に少々傷をこさえてしまっていたが、深手ではない。大丈夫だろう。 餌もフレークを最初から食べるし、じつに頼もしいことである。 ただちょっと気になるのがブルーギル幼魚。クリルを砕いて浮かべてやったりしたものの、いまだ餌に食いついたのを見たことがない。やはり冷凍イサザアミで試してみるのがいいのかもしれない。
ハーレムにならない 4匹のケラマハナダイは、結局、みんな雌の姿のままである。一番体格の立派なやつが速攻で雄になると予想していただけに、やや意外。以前、我が家の水槽でハナダイが性転換したときには、雄の死からほどなく、もっとも大きかった雌が雄へと変化した。わずか3日のうちにはもう体色もヒレも、雄のそれに近いものになっていた。 それを思うと、今回の雌ばかりというのは不思議な感じでもある。ケラマハナダイとは、こういうものなのだろうか。私は雌の体色の方が好きなので、このままでも別段不都合はないのだが… ただ、最近その美しい体色が、ややくすんできたような気がする。鮮やかに透き通った感じのピンク色が、朱色っぽくなってきた。ライトにブルーのフィルタを装着しているので、その関係かもしれないが、気になるところだ。 餌食いはまったく問題なし。フレーク、シュアー、クリルと、何でもよく食べ喧嘩もしない。ただ、4匹という数では、ちょっと迫力不足の感は否めない。またの入荷を待つとしよう。 ところでAPNには今、カスミチョウが3匹いる。3匹だ。このところのカスミチョウラッシュは、うれしくもあるが財布が少々疲弊気味。1匹3900円なので、数が揃うとなかなか豪快な出費となってしまうのが難点だが、3匹増えれば、我が家のカスミチョウは合計10匹になる。ぜひとも実現したい水景だ。