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〜水のある生活〜
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月 2002 お魚日記
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ひみつ日記読む!

2002.6.2(Sun)

フナ金
 “
お魚掴み”で、少年の善意により我が家へと迎えられたフナ金1匹は、結局、淡水60cm水槽で飼うことにした。投入にあたっては、念入りに温度合わせを行った。フナ金を入れていたバケツの水(川で汲んできたもの)は、水槽の水温よりも高く、なんだかなまぬるかったからだ。

 やがて水槽に放たれたフナ金は、特に隠れる様子もなく、ど真ん中にとどまっていた。弱り切って泳げないわけではない。すくった当初は、確かにへろへろになっていたフナ金だったが、今はもう目の輝きからして違っている。呼吸も安定していて、ヒレの動きにも無駄がない。

 緑の苔にまみれたガラス越しに、なんとかそれだけの情報を読みとることができたが、みこりんは不満そうだった。苔が邪魔で、うすぼんやりとしか見えないのがダメらしい(当然といえば当然)。水換えしなきゃ…


2002.6.3(Mon)

ちょっとした挨拶
 緑苔にかすむ水槽で、昨日のフナ金がどうしているのかと覗いてみると…
 なんと彼は先住のボスであるコンゴーテトラ(オス)に対して、時折ちょっかいをかけているようす。体格はほぼ互角。なかなか強気のようだ。さすがフナ金。
 でもあまり激しいバトルになるようなら、隔離もやむなし。今のところ、ちょっとした挨拶程度だが、はたして今後どんな展開になるだろう。気をつけて見ていようと思う。


2002.6.5(Wed)

貝との触れあい
 今夜もみこりんは、“かいぬしさん”に触れたがっていた。“かいぬしさん”とは、みこりんが捕まえてきたタニシやらカワニナのことである。当初、小さなプラケに入っていたのだが、あまりに狭そうだったので、現在は川魚水槽で暮らしている。
 その水槽に手を突っ込んで貝に触れるとなれば、魚達が大暴れ、しないまでも極度の緊張状態を招く。できれば水槽に手を入れるのは最低限にしておきたいところだ。

 といっても、みこりんは触りたいにちがいあるまい。見るだけよりも、触って手の平の上で貝が歩き始める感触を味わう方が、面白さ倍増である。
 貝の生活と、みこりんの興味を両立させるいい方法はないか。考えた。きりきりと脳みそを絞り込んで考えた。その素晴らしい考えは、なかなか私の元にはやってきてくれなかったが、無視して去って行きはしなかった。ありがたい。

 その考えとはこうである。数匹の貝を、庭の睡蓮鉢で飼うのだ。みこりんは睡蓮鉢に、魚が自然発生する瞬間を心待ちにしている。それだけ睡蓮鉢に対する興味も強い。その場所で貝を飼えば、ぞんぶんに手触りを堪能できるではないか。川魚水槽で、他の魚に気を遣いながら手をつっこむ不安もない。ついでにメダカなども泳がしておけば、より自然っぽくていい(というかメダカ入れておかないと、ボウフラの温床になるし)。庭に池掘るのは難関が多いが、睡蓮鉢で“触れ合い水槽”というのならばお手軽に実現可能だ。水量が少ないのであまり無理はできないけれど。この夏、いろいろといじってみようかと思う。


2002.6.7(Fri)

陸ヤドカリの住処
 日付もそろそろ変わろうかという時刻、いつものように冷蔵庫からハムスターと陸ヤドカリ用の野菜を取り出し、包丁で刻む。キュウリとニンジンが基本で、野菜の余り具合でトマトやブロッコリーやキャベツなどが加わることもある。今夜はベーシックスタイルだ。

 陸ヤドカリのケージに近づくと、まるで“だるまさんが転んだ”をやってるように、彼等の動きがぴたっと止まる。残り餌はほとんどない。よく食べてるな、と思ったら、一番大きなヤツが、からっからに干涸らびたニンジンスライスを抱きかかえているのが見えた。珊瑚砂を敷いてあるためか、野菜は一日経つと、水分が抜けきってしぼむ。さぁさぁ、そんなかちかちなんじゃなくて、こっちをお食べ。と、新鮮野菜をすぐそばに一並べしてやった。

 食べるかな、と、しばらく観察していたけれど、彼はどうしてもかちかちニンジンがいいのだと言わんばかりに、離そうとしない(単に気付いていないだけなのかもしれないが)。
 ところでこの一番大きな陸ヤドカリは、住処を水入れの下から、小さな植木鉢の下へと移していた。片側が欠けた植木鉢で、いい具合に洞穴になるのだ。去年の夏も、そこを気に入ってよく隠れていたと思う。単独でいることが多かった彼だが、最近、この春に脱皮した白いヤツと一緒のところをよく見掛けるようになった。仲良く植木鉢の陰に潜んでいることも多い。他に場所がないからそうしているのか、それともより親密になったからなのか。気になるところである。


2002.6.9(Sun)

飼育手引き
 お昼頃、みこりんのお友達が遊びに来ていた時のことだ。リビングで今もなお活動している陸ヤドカリ達の姿を見て、おおいに驚かれてしまったのだという。このヤドカリ達は、去年、保育園の夕涼み会で園児達に配布されたもの。その子の家でももちろん飼われていたのだが、すぐに死んでしまったらしい。

 ヤドカリが越冬して生き続けていることに驚いたということは、他の友達の家でもその子のところと同様に、もはや生きてはいないということなのだろう。夏の暑さにやられたか、あるいは冬の寒さに耐えられなかったか、もしや水の中で飼ってしまったのではあるまいか…とか、いろいろと想像が巡る。
 我が家では、夏場涼しい廊下にケージを置き、冬はパネルヒーターを入れてリビングに置いたくらいで、あとは特に世話らしい世話はしていない。もちろん餌と水は切らさないようにしたが、ほとんど放任に近い状態だった。それでも5匹が5匹とも生き残っている。じつに丈夫だ。そのことを考えるに、死んでしまったヤドカリは、何か根本的に飼育方法を間違ったんじゃないかと思えてくるのである。…あ、プラケじゃなくて、通気のよい金網のハムスターケージで飼っているのと、珊瑚砂を敷き詰めてあるのも違いといえば違いかもしれないが。

 陸ヤドカリというあまりポピュラーではない生物を配布する場合には、やはり詳細な飼育手引きも同時に付けておくべきだったのでは…、と思えてならない。ちなみに今年の配布生物はメダカらしい。陸ヤドカリよりはポピュラーだろうか。でも野生のメダカがほぼ絶滅状態では、あまり大差ないかもしれない。今年も詳細な飼育手引きが付いてこないとしたら、少し考えねばなるまい。ただ、あんまり詳細な手引きを付けると、親の方が面倒がるのかもしれん。バランスが問題だ。


2002.6.10(Mon)

気になる水質
 なんとなく川魚水槽の水が、白っぽい濁りが混じっているような気がして、じぃっと食い入るように観察する。魚達の動きは活発だ。生き生きとしている。ブルーギルも随分大きくなってきた。体色が濃く変化し、幼魚の面影はかなり薄らいできている。タナゴの鱗模様も輪郭がくっきりと見え、たくましい。オイカワの婚姻色はますますメリハリが効き、顎の突起も白く浮き出している。

 白濁のように見えたものは、どうやら大きめのゴミやら不純物が水槽を舞っているのが原因らしい。敷き砂でも巻き上げたか…
 いずれにしても、最近は水温も徐々に上がってきているし、餌の量も増えている。油断は禁物だ。


2002.6.11(Tue)

カイヤン君のこと
 廊下に淡水90cm水槽を設置したのは約6年前のこと。それまで60cm水槽で飼っていたカイヤン君が、あまりに狭そうにしていたからだ。その時すでにカイヤン君は、60cm水槽で2年を過ごしていた。ショップから連れ帰ってきたときには、まだ体長わずか5〜6cmという可愛いサイズだったのが、2年後には60cm水槽の1/3を占めるまでになっていた。より大きな水槽が必要だった。

 90cm水槽に引っ越して、ゆとりが生まれたのか、カイヤン君はその後も成長を続けた。気付いたときには、40cmを越えていた。その頃から、カイヤン君の成長は鈍りはじめたのだと思う。これ以上大きくなってはいけないと、自ら枷をはめたかのように。
 カイヤン君には、さらに大きな水槽が必要だった。

 2m水槽の濾過槽部分を丸ごと屋外設置して、開いたスペースに生け簀を造ろうと計画したこともあった。が、かなりの資金と時間を要すると思われたため、計画は宙に浮いたままだった。

 カイヤンという魚は大きくなれば体長1mに達する。しかし8年前、カイヤン君を買ってきたとき、その認識は完全に欠如していた。小学生のころ、一度飼い、そのサメのような姿が気に入っていたので、その時も買ってしまったのだった。


 今朝、カイヤン君が死んだ。


2002.6.12(Wed)

埋葬
 死んでしまったカイヤン君を庭に埋めるため、穴を掘った。大きさが大きさだけに、どこでもいいというわけにはいかなかった。迷った末に、南西の角に位置する花桃の根元に決め、シャベルで縦50cm、横30cm、深さ20cmほどの四角い穴を開けた。

 カイヤン君を水槽から取り出す。尾に近い部分を掴み、水から出すと、ずしっと重さが右腕に伝わってきた。

 墓標は小さな石1つ。Licとみこりんが、庭から花を2種類摘んできて、その前に置いた。

 合掌。


2002.6.13(Thr)

新たなる出発
 ついに空っぽとなってしまった淡水90cm水槽だが、まだ装置類は稼働させたままでいる。もともとカイヤン君用にセットアップしたものなので、その主亡き今、この水槽の役目も終わったとはいえ、このままたたんでしまうには少々惜しいのも事実。ラックの下の段におさまっている川魚水槽(60cm)が、なんだか手狭なのも気になるところだ。川魚達の成長も著しい。

 この際、経年劣化の見られる濾材を更新して、懸案だった底面濾過も追加し、新たなる一歩を踏み出させてやるのも悪くない選択だろう…、などと考え始めている自分がいる。川魚用にするなら、もっとも電気を食うヒーターが不要だし…、とか。結局、水槽の数は減りそうにない。


2002.6.15(Sat)

睡蓮鉢の小さな世界
 庭の睡蓮鉢を、そっと覗き込むと、ボウフラの抜け殻やら、得体の知れない白くてぶよぶよした幼虫の死骸やら、芥子粒のようなミジンコの群など、じつに様々な世界が見えてくる。いずれはここに、メダカのような魚が自然発生してくるとみこりんは期待しているのだが、さて……。「!」何か動くモノを見つけていた。この世界にあっては、わりとでかい。何かの種子のようにも見えたが、それは明らかに動いていた。

 貝だ。モノアラガイのように思える。直径8ミリほどの貝殻を背負っていた。
 みこりんは魚だけでなく、“かいぬしさん”もこの睡蓮鉢にやって来てくれることを望んでいたはずだが、どうやらその通りになったようだ。もっとも、これは自然発生というより、貝の赤ちゃんが蓮の鉢にくっついていたのだろうけど。

 貝は睡蓮鉢の内側を、わりと早足で移動している。じつに元気そうだ。これはさっそくみこりんに教えてやらねば、と思っていたのに、なんとそのことを思い出したのは夜も夜。床についてみこりんに絵本を読み終わったあとだった。
 灯りを落とした部屋の中で、そっとみこりんに話して聞かせる。暗がりを通して、みこりんの瞳が輝いたような気がした。“かいぬしさん”は、どうやって睡蓮鉢にやってきたのだろうと私が質問すると、みこりんは同じく囁き声で考えを聞かせてくれた。それによれば、ザリガニを捕った池から歩いてきたということらしい。保育園のお散歩コースにある池だ。いつもタモ網で何かを捕まえている池なので、やってくるとしたらそこではないかと、みこりんは言うのだった。

 そういうのも悪くない。どちらにしても、どこか別のところで生まれた貝にはちがいないのだから。明日さっそく触ってみてもいいかとみこりんが言ったので、ぜひ触ってみたまえと答えておく。顕微鏡があったら、もっと面白い世界が覗けるだろうな…、そんなことを思いつつ、眠りの世界へと落ちていくのだった。


2002.6.16(Sun)

貝に触れる
 朝ご飯をすませると、すぐに庭へと飛び出していったみこりん。昨夜のことをしっかりと覚えていたのだ。睡蓮鉢に駆け寄り、じっと中を覗き込む。
 やがて……、「あ!かいぬしさん!」と声があがり、ちゃぷっと手をつっこむ音が聞こえる。どれどれと見に行くと、みこりんの手に“よじよじ”と這い登る貝の姿があった。

 やはりこういう小さくて丸っこい生き物はぜんぜん平気らしい。小さくても細長いとダメらしいのだが(たとえばヤスデとか)、みこりんがもっと小さかった頃には細長かろうが丸かろうが、指でつまめるサイズだったら全然OKだったのに。

 しばし観察されたのち、“かいぬしさん”は睡蓮鉢へと戻っていった。無事に育って欲しいものである。


2002.6.17(Mon)

緑苔の向こうに
 すっかり緑苔に覆われつつあった淡水60cm水槽の水換えを、ついに実行に移す。なかなか時間がとれずに気ばかりが焦っていたのだが、なんとか夏には間に合ったようだ。

 苔掃除には絶大な威力を発揮するメラミン・スポンジをもってしても、一度では落としきることが出来なかった。頑固な苔だ。しかし、3度目には苔の層を完全に撤去することに成功する。クリアなガラス面。その向こうには、もじゃもじゃと茂ったミクロソリウムのジャングルがあり、久しぶりにくっきりとした横からの魚達の姿を見る。
 ブラックネオンが4匹、ジャパンブルー(グッピー♂)1匹、コンゴーテトラ1匹、そして金魚が2匹にフナ金1匹。皆、元気そうだ。

 水抜き開始。ついうっかり金魚を1匹、灯油ポンプで吸い込んでしまい、おおいに焦る。いつもならすぐに出てくるのに、今回はなぜか途中でひっかかってしまったのだ。成長の証かもしれない。焦りつつも、ホース部を横にしたり斜めにしたり動かしてみた結果、金魚は詰まりがとれたように、すぅっと流れてきてくれた。正常な泳ぎだ。外見も特に怪我してるような箇所はなかったが、しばらく要注意。
 30リットルの水換えを終えた水槽は、みこりんも驚いてくれるほどのクリアな水景を見せてくれていた。

 水換え道具一式を出したついでに、川魚水槽の水換えも敢行する。こちらは15リットルほどを交換した。かいぬしさんの数が、なんとなく減っているような気がしたが、空いた貝殻が見つからない。どこか石の裏側ででも休んでいるのだろうか。
 90cm水槽への移住の目途は、まだ立っていない。

睡蓮鉢にはメダカが似合う
 睡蓮鉢方面で、Licの怪しげな姿を発見した。その手に持っているものは何だ?…び、ビニール袋か。そうか、ついに買ったんだな。メダカを。

 淀んだ水の中を、明るい色彩のメダカ達が泳いでいる。5匹いた。まだみこりんには内緒だ。はたしてメダカを発見したみこりんは、なんと言ってくれるだろうか。今から楽しみである。


2002.6.18(Tue)

白い金魚
 昨日水換え中にうっかりポンプに吸い込んでしまった金魚は、幸い何事もなく過ごしているようだ。ところでこの金魚、今は白一色に染まっているが、みこりんが金魚すくいで連れて帰ってきた当初は、ちゃんと朱色をしていた。昨年の冬辺りから、頭の先から徐々に色が抜けてゆき、春頃には頭部から胸ビレにかけて、そして今では尻尾の先まで白白白。
 色褪せというレベルではなく、完全に脱色されたと言ってよい。この金魚と一緒に連れ帰ったもう1匹の金魚は、変わりなく当初の色彩のままでいる。いったい何が原因なのか。病気なのではないかと心配もしたが、金魚はいたって平気な顔で泳いでいるので、今ではあまり気にしないようにしてはいるが、フナ体型の真っ白の金魚というのもなんだか妙な感じだ。尻尾がフリルになっているとか、頭のてっぺんだけでも朱が残ってるとか、そういう芸があったらまだよかったんだが、仕方あるまい。元気ならばよし。


2002.6.19(Wed)

脱皮のあと
 結局、脱皮した陸ヤドカリは、3匹を確認した。あとの2匹は、まだはっきりと姿を見ていないので、脱皮したのかしてないのか把握できていない。
 脱皮直後の色白さは、徐々に薄れてきている。薄紅の差した肉色といった具合に染まりつつあって、なんとなく“おいしそう”に見えてしょうがない。

 ケージの中では、最近、砂に穴が開いていることが多い。ぼこっと掘られたようになっているのだ。陸ヤドカリが掘ったにちがいないのだが、去年はこういう芸当が見られなかったので、不思議に思っている。もしや残りの2匹が、脱皮のための場所を探しているんだろうか。もう少し砂を厚く敷いてやらねば。


2002.6.20(Thr)

拒食のコンゴー
 火曜日あたりから、どうもコンゴーテトラ(オス)が餌を食べていないような気がする。餌のフレークを浮かしてやっても、水面をつっつく気配がない。いつもならその獰猛な口で、食いちぎるようにもっていってしまうのに。

 火曜日といえば、そう、水換えの翌日だ。そこが気になる点だが…、過去にこのようなことはなかっただけに、少々心配だ。
 姿は常に見せていて、しかも水槽中央にでんと構えているので、あまり気にすることもないのかもしれない。目玉の輝きもいいし、体色も相変わらずメタリックシルバーを基調とした黄金のきらめきが混じって美しい。尾ビレの中央から2本、すっと伸びた細い部分も健在。外観に不安の色はまったくない。

 ただ、この水槽で飼うようになってから7年が過ぎた。そのことが私を不安にさせる。
 餌を食べないというのは、不吉の前兆であることが多い。何事もなければよいのだが。


2002.6.22(Sat)

メダカと触れあうには
 正午前、保育園までみこりんを迎えに行く。ついでなので靴箱の上に並んだプラケを見せて貰った。みこりんのザリガニは元気だろうか?たしか先生のと一緒に2匹入っていたはずだが…
 中を覗き込んでみると、どうも1匹しか見あたらない。みこりんにどうしたのかと聞いてみたところ、「たべちゃった」というお返事が。これだけ聞くとみこりんがザリガニを食べたようにも解釈できそうだが、そうではなく、ザリガニ同士が共食いしたということだろう。

 共食いしないようにと、今週の月曜日から時折クリルを持たせてやっていたのだが、手遅れだったか。でも、本当に共食いしたんだろうか。共食い以前に、プラケの水位は異様に低く、ザリガニの背中が出てしまっているし、なんだか水も汚れているし、環境も悪そうだ。いくらアメザリが強靱な体力を誇るとはいえ、体長3cm足らずの子供には少々きつかったかもしれない。
 とりあえず水換えしてやった。

 さて、保育園から戻ってくると、何故かみこりんは玄関からじゃなく、そのままガレージから庭へと入っていった。予感があったんだろうか。庭への扉の向こうには、睡蓮鉢がある。そしてその中には……

 「あ!」と叫んだみこりん。中のメダカにさっそく気付いたらしい。じぃぃっと食い入るように見つめている。その小さな睡蓮鉢に入ってしまいそうなくらいに。
 メダカは全部で3匹いた(5匹入れたはずなんだが…)。みこりんはそぉっと指先で触れようとするが、メダカはすばしっこくその指をかわす。なかなか触れあうことは難しい。
 メダカがどこからやって来たと思うか、という私の質問に対して、みこりんはこんなふうに答えてくれた。
 「とんできた!」のだと。
 それではトビウオになってしまいそうだが、みこりんの想像の世界では、メダカが水から水へと、新しい住処を求めて風に舞っているのかもしれない。

 なかなかメダカと触れあえなかったみこりんだったが、いつのまにやら熱帯魚用のネットを持ち出してきていて、それで金魚すくいのようにメダカを1匹すくいとっていた。ネットの中ならば存分に触れあうことができる。メダカには少々災難だったが、これでみこりんも満足したことだろう。その指先に感じたメダカの可愛さを、いつまでも忘れないでいてほしいと思う。


2002.6.24(Mon)

夜の水槽
 久しぶりに、夜の水槽を覗いてみる。川魚水槽だ。暗い廊下に置かれた水槽は、あらゆるものが輪郭を失い、闇に溶けていた。

 目が暗闇に慣れて来ると同時に、徐々に姿を現したもの。それは逞しく成長中のブルーギルだった。体色を暗く染めているため、よけい存在感がある。いつもは水面付近を漂っているが、寝るときには岩陰へと降りてくるらしい。

 魚達はぐっすりと眠りこけているようだ。何もかもがゆったりとした流れに身を任せているかのように、静かだった。
 でも、そんな私の視線を感じたのか、岩の奥からゆらりと出てきた魚がいる。オイカワだった。光量不足ゆえ、色彩もモノクロームに沈んでいるが、その分、水中の冷たさが伝わってくるように感じた。両顎側面のごつごつとした突起が、なんだかサメの獰猛な歯を連想させて、どきりとする。

 かいぬしさんは、何事か“もそもそ”と水底を這っていた。夜も活動しているのだろうか。
 川魚水槽の上で、無魚の淡水90cm水槽が水音をたてている。早く移住させてやらねばなぁ……、と思いつつ水槽の前を離れるのだった。


2002.6.26(Wed)

復活のコンゴー
 餌にまっさきに食いついてくるのは、フナ金と金魚達。ばくばくと口を大きく開けて、水面を流れてゆくフレークに突進していくのだが、どうも目標がうまく定まっていないようで、空振りが多い。水と一緒に飲み込んでしまおうという魂胆らしいのだが、あまり効率的とは言い難いような。それにひきかえブラックネオンやグッピー達の狙いは正確だ。おちょぼ口でも、的確にフレークへと食らいつき、確実に食事にありついている。

 と、そこへ、ダイナミックな動きでフレークをもぎとるように動くものがあった。メタリックなきらめきは、まさにコンゴーテトラの姿。先週水換えしてからというもの拒食に陥っていた彼だったが、ついに復活したらしい。
 これまでの空腹を一気に満たすかのような、見事な食いっぷりである。薄っぺらいフレークでは物足りなさそうだったので、金魚用の顆粒状の餌も今日はちょっと多めに入れてやる。さぁ、食べたまえ。
 あいかわらずフナ金達は、あらぬ方向に口を開いて、水ばかり飲み込んでいる。その脇を顆粒状の餌がつつつと流れ、やがてコンゴーテトラの腹の中へと収まってゆく。やっぱり金魚達の食事は、あまり効率は良くないようだ。でも、そのせいかどうか、人の姿を見るとすぐに水面に上がってきてぱくぱくやってくれるので、可愛らしい。それが彼等の狙いかもしれん。


2002.6.28(Fri)

水槽プラン
 靴箱の上に設置してある海水60cm水槽からは、水の染み出しが止まっていない。下側のフレームの部分と、底の部分が、じくじくじくじくと、常に湿気ている状態だ。この水槽を撤去するのは、ほぼ決定事項なのだが、次をどうするかで現在2つのプランが私の中で堂々巡りを続けている。基本には小型の海水水槽を1本に削減するということがある。

  • 新しい60cm水槽(コーナーが曲面加工されてるやつ)に交換
  • 台所のR360を移設

 それというのも、永年稼働しているこの水槽の底面+上部濾過槽(の濾過バクテリア)を捨ててしまうのが忍びないからだった。上部濾過だけでもR360にどうにか接続できないか思案したが、見栄えがあまりに悪くなりすぎることが予想されるため断念した。濾材だけ取り出して密閉型等で活かすというのも悪くなかったが、出費がかさみそうなのでやめておく。今のR360はそこそこに安定しているので、わざわざ濾過装置を付加する必要性が薄いというのもある。やはり新水槽導入か…(この場合は引き替えにR360の生体を引越させて、停止ということになるのだが)。

 二者択一。でも最大の問題は、中で何を飼うのか決まってないことだったりする。


2002.6.30(Sun)

1匹足りない
 ひぃふぅみぃよぉ、いつ?指差し数える最後の貝殻には、何も入ってはいなかった。陸ヤドカリのケージでのことだ。4匹は活発に活動していることが確認できたが、残りの1匹は、このところずっと水入れの下にいた。あんまり長いこと居すぎるような気がしたので、ついに貝殻を調べてみたのであった。

 いない。その他の貝殻すべてを覗いてみたが、どれもこれも空っぽである。いったいどこに消えたのか。脱皮に失敗して死んでしまったにしては、残骸がまったくないというのが気に掛かる。
前回の例もあるので、主が行方不明の貝殻に水を入れ、しばらく待ってみた。

 いくら待っても動きはないのだった。まさか、そんな…


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