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第一期分は、『お魚日記』から“クラゲ”に関する部分を抜き出し再編集したものである。
文中、“タコクラゲ”と記述されているものは、本来のタコクラゲではなく、“カラークラゲ”と称されるべきものだが、当時このタイプはなんでも“タコクラゲ”と呼ばれていたので、そのままにしておく。 |
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1999.1.2(Sat)
謹賀新年
元旦早々、風邪ひいて熱出してダウンしてしまったので、予定を繰り上げて本日帰還しました。
さて、お魚達はみんな元気でいるかなー?と水槽チェック!
うん、無事のようだ、落ちたやつはいないみたい。一番心配だったタコクラゲも元気に泳いでいた。さっそく去年から湧かしてたブラインをやってみた。食べてる食べてる。ほんとに丈夫だなー。
1999.1.3(Sun)
クラゲの受難
今朝起きて、60cm海水水槽を見たら、なんとタコクラゲがサンゴと敷き砂の隙間でもがいていた。なんだ??と思い、サンゴを動かしてみたら、なんとちっちゃいカニさんがクラゲを引きずり込んでいたのだ!
この水槽には、ライブロックにくっついてきたカニが最低でも2匹はいるのを確認している。そのうちの1匹、砂の中に潜んでいるやつがクラゲを食べていたのだ。
幸い、発見が早かったのかダメージはほとんどないようだ。ちょっと足の1本が短くなったような気もするけど、元気に泳いでいるし大丈夫だろう。
でもやっぱりクラゲ専用に水槽もう1本立ちあげたいなぁ・・・・・
1999.1.11(Mon)
クラゲの気持ち
朝起きたら欠かさずにすること、それは水槽チェック。魚が落ちる時は、真夜中が多い。朝に水槽の様子が一変していることは、よくあることだから、チェックは欠かせない。
今日も、ライトをつけながら、順に水槽をチェックしていた。うん、どれも順調、良好。えーと、クラゲは・・・・
こいつはいつも探さなくては見つからない。水槽のライブロックの影にいることが多いから、生存を確認するまで安心できないのだ。今日もそいつは、右隅の岩底付近でひょこひょこしていた。
元気そうに見えるが、なんか水底付近でいることが多いと、心配だ。
クラゲ用の水槽が欲しい。この思いは、ますます強くなった。朝、出勤途中で、Licにクラゲ用に水槽買ってもよいか?と聞いたら、グッピー用の36cmあげると言われてしまった。うーん、あれはなぁ・・・・、ほんとは透明Rのやつが欲しいんだ。
もうちょい我慢かな。
夜、いつものようにブラインをスポイトでやったら、いっぱい食べた(食べたといっても、ばくばく食べてるのが見えるわけじゃないんだけど)。
1999.1.12(Tue)
クラゲの受難2
朝の水槽チェック、いつものように1つ1つ見てまわって、さて今日もクラゲは元気かなぁと探す・・・・・ん〜!!!!!????? なんじゃこりゃぁ〜!!
なんとクラゲの傘の真ん中付近に大穴が開いている!!
しかも、傘のはしっこが切れている!!
こっ、この傷は、何か丸いものに襲われた跡のような・・・・・ここで思い当たる襲撃者はただ1つ。やつだ。1月10日の日記「奇妙なやつ2」で写真付きで紹介した、ゴカイのようなやつ。クラゲは、ちょうどそいつが根城にしてるライブロックの下でうずくまってひょこひょこしてた。
カニに襲われたなら、こんな大穴は開かないだろう。やはりヤツは肉食だったのか!?
クラゲは、そんな重症にもかかわらず、元気そうにひょこひょこしてた。痛くないのか??神経系が、高等生物より単純化されているので大丈夫なのかな?
まぁなんにしても、こういった傷を負った生物は、とにかく隔離だ。グッピー用の産卵ケースを設置して、隔離した。
魚にこんな大穴が開いたら、間違いなく即死だが、クラゲはどうだろう。今までクラゲを飼ったことがないのでなんともわからないが、様子を見ることにした。もしかすると、この手の生物は自己再生するかもしれないという淡い期待もあった。
あぁしかし、やっぱりクラゲ専用水槽が欲しい。ライブロック水槽にクラゲ入れておくのはキケンだ。
夜、会社から戻ってみると、クラゲはまだ元気そうだった。なのでブラインをスポイトでやってみると、をを食べる!傘の中がオレンジ色に染まるほど、いっぱい食べた。食欲ばっちりではないか。こんな大穴開けられていながら、なんか全然平気らしい。でも、傘をひょこひょこしても、穴から水が漏れて泳げないらしいけれど。
クラゲ、まだまだ謎な生き物だ。
1999.1.13(Wed)
クラゲの復活
昨夜、クラゲはたくさん餌を食べたので、ちょっと期待しつつ朝の水槽チェックをしてみた。クラゲは、元気だった!しかもっ、穴がふさがっている!!!再生したのだ。ものすごい生命力にただ驚愕する。
傘のはしっこが切れているのは、まだ再生してないみたいだが、穴がふさがったので、だいぶ状況はよくなったと思いたい。
昨日の朝は、ずたぼろの傘を見て、あぁこれはもう駄目か。。。と正直、思っていたが、クラゲは自己再生するらしい。致命傷ではなかったということだろう。消化器官がすべて無事だったのが幸いしたのかな?
でも、まだ全快じゃないので、安心はできないが、クラゲの神秘にますます惹かれてしまった。
1999.1.14(Thr)
クラゲの奮闘
今朝もクラゲは元気そうに、隔離された産卵ケースの中で、ひょこひょこしていた。昨日もたくさん餌を食べていたので、食欲(?)もあるし、顔色(?)もいいし、一見健康そうだ。
でも、傘の傷は痛々しい。しかし、大穴はふさがったし、はしっこの切れたのも、徐々にではあるが再生しつつある。この分だと、完全復帰も近いかもしれないなぁ。
1999.1.15(Fri)
破格
今日はAPNへブラインの卵を買いにいった。正月に行ったとき、ブラインのでっかい缶を破格値でいりませんか?と言われていたのだ。クラゲが、毎日たくさんブラインを食べるので、願ってもないチャンス。ブラインの卵は少量買ったら、ものすごく割高だからだ。
定価9000円の缶を、めちゃ安く売ってくれた。ありがたやありがたや。
(孵化率も、ものすごく良かった)
1999.1.16(Sat)
クラゲおそるべしっ
クラゲの傘は、完全に再生してしまった。切れていた部分は、傷痕は残っているものの、もうすっかりくっついている。すさまじい再生力。
もう水面まで泳げるようになっていた。昨日までは産卵ケースの底から浮上することはできなかったというのに。
今日も、孵化したばかりのブラインをたっぷりとやった。食欲もすごい。うーん、おそるべし。
1999.1.20(Wed)
危険なやつ
・・・・
省略
・・・・
食欲といえば、いまだ隔離したままのクラゲも、あいかわらずものすごく食べる。APNで買ってきたブラインのでかい缶は、孵化率がものすごくよいので、いままでよりたくさん孵化したてのブラインをやれるようになったのだ。それを傘の中がもうオレンジ一色になるほど、食う。これだけ食べてれば、あの再生力も頷けるというものだ。
1999.1.23(Sat)
瀕死
朝の日課、水槽点検の最中のこと、いつも元気に隔離ケースでひょこひょこしているクラゲに異変がおきていることに気づいた。
ケースの底に沈んでぴくりとも動かない。脚もぎゅっと縮んでしまって、まるで饅頭のようだ。いままでにない危機的状況。色がまだ鮮やかなので、かすかな望みを持って、隔離ケースを産卵箱から、プラケに変更。産卵箱では、うまく海水の入れ替えができていないのかもしれない。水槽の海水をプラケに入れて、産卵箱と取り替える。
クラゲはあいかわらず、ぴくりとも動かない。。。。。。。。ん?いま、なんか動いたような??さらにじーーーーっと見ていると、ほんのわずかではあるが、ぴくっと動いた。まだ死んでしまったわけではなかったのだ!
こんな瀕死の状態から復活するのか!?しかし、ついこの間は、とてつもない再生力を見せ付けられただけに、奇跡はあるかもしれない。待ってみよう。
夕方、ついにクラゲは自力で泳ぐまでに復活していた。おそるべき生命力。
やはり産卵箱では、うまく海水の循環が行われず、水質がそこだけ悪化したようだ。というわけで、エアポンプで強制循環させるようにした。
ところで何か違和感があったので、さらにクラゲをよく観察してみると、脚がなんだか少なくなったような??今は5本しかない。たしかもっとあったはず。そういえば、昨夜餌やったときに、ケースの底に脚と思われる物体が落ちていたような。。。
自切したのだろうか。水質悪化で。
なくなっているのは、脚だけではないことが餌をやっていて、さらに判明した。ブラインを食べると傘の中がオレンジになるのだが、片側だけ妙にその色が薄いのだ。つまり、消化器官に何らかの異常があるか、サイズが小さくなったか、しているようだ。
その片側というのが、傘が切断、大破して再生した部分である。やはり内臓にダメージを受けていたということだろうか。
うーん、しかし再生したあとは、こんなに偏ってはいなかったような気がする。再生の後、なにか体内で変化が起き始めていたのかもしれないなぁ。
ふはははは
クラゲが瀕死になってしまったのは、隔離ケースでは水質が本水槽より安定しないことに原因がある。今はポンプで強制循環するようにしたので、マシにはなったのだろうが、この先ずっと隔離するよりは、やはりクラゲ専用水槽が欲しい。
Licに相談してみた。最初は却下されたが、しばらくしてOKが出た!!をを、ついに念願のクラゲ水槽が!
さっそくAPNに買いに行く。もちろん、狙いはR360だ。
・・・・
省略
・・・・
1999.1.24(Sun)
R360始動
敷き砂以外は、ほぼすべての装置がセットになって売られている、NISSOの「おしゃれ系」な水槽セットだ。濾過方式は底面のみ、海水魚やるには貧弱、まぁクラゲ専用と割り切れば、頻繁な水換えと、ちょっとした餌やりのコツでこれでも十分。
底面に敷くサンゴ砂の、半分を2m水槽の濾過槽に、ザルに入れて沈めておく。こうして種砂を作れば、立ち上げにも苦労しないだろう(ほんとなら、種砂ができるまで、水槽に水入れるのは待ったほうがよかったのだが、デバくらいなら種砂なしの期間でも大丈夫だろうとふんで、セットしたのだ)。
クラゲ専用とはいえ、クラゲだけでは余ったブラインの処理に困るので、デバあたりを入れる予定。
クラゲを入れるのは、2m水槽の濾過槽内で種砂ができてからにしよう。というわけで、今日のところは海水だけの空回し。明日にでもデバ3匹ほど買ってこよう。
置き場所はリビングのパソコンラック。2m水槽の手前だ。
1999.1.26(Tue)
がんばれクラゲ
今朝も寒い一日の始まり・・・。水槽のヒーターもフル稼動だ。電気代も今月はついに4万円の大台に乗ってしまった。
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省略
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それよりも、今朝はクラゲにびっくりした。またもや、饅頭状態に隔離ケースの底でじっとしているのだ。うむぅ、これはなんとしたこと。やはり60水槽は、水質がいまいちなのか。
というわけで、日曜にセッティングしたR360に急遽移してやった。ここなら水質はばっちりだ。濾過はぜんぜん効いてないから、餌やりには注意が必要だけど、少しの間ならばこちらのほうがよいだろう。
帰宅して、夜の餌やり。カスミチョウ、もう少しで餌を食べるところまで復活しそう。ウズマキ、一見元気そうだが、まだ餌食べない。
クラゲは、R360の中で、ひょこひょこしていた。動きはまだ回復しているとは言い難いが、なんとか生きてるようだ。ブラインをちょっとやってみたら、しっかり食べていた。ぜひ元気になってほしい。
1999.1.27(Wed)
復活のカスミチョウ
・・・・
省略
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クラゲは、まだ泳げないが、ひょこひょこしている。太陽光線が当たると、なんだか元気そうに動きはじめたような気がした。強い光が好きなのかな?今日はこれからブラインをやってみる。明日はR360用にデバを3匹ほど買ってこよう。
1999.1.28(Thr)
クラゲ続々
昨日、APNからメールで新着情報が届いた。このサービスはとてもありがたい。
なになに、シマハギが入ったのか〜ふむふむ、、、、、、ん!!!こっこれはっ
「タコクラゲ 3匹」
店長に、ブルーのタコクラゲいたら、いれといてください〜ってお願いしてあったのだが、ついに来たのか! しかも3匹!
というわけで、さっそく会社帰りに寄ってみた。
をー、いるいる、けっこうでかい。うちのより、ふたまわりはデカイ。テニスボールくらいかな?
色は、気持ち薄めのブルー。茶色のは、入荷量も多いらしいのだが、私はこのブルーのが好きなのだ。
値段を聞いてみると、1匹2100円とのこと。けっこう安い。年末にコーラルポイントで買ったときは、定価3000円、セール特価で2000円だったからな〜。
思わず3匹とも連れて帰りたくなったが、Licが難色を示すので、2匹にしといた。残りの1匹は、今朝ストレーナで吸われて脚が半分、なくなっていたのだった。。。まぁ、こいつの再生力ならば、復活するだろうが、今は無傷のやつを選んでおく。
あと、クラゲの餌の後始末用に、デバを3匹購入。
家に帰って、さっそくクラゲ専用水槽R360に入れてみた。いきなり本水槽に入れるのもなんだから、隔離ケースにおさまってもらった。最初じっとしていたが、そのうち、ひょこひょこしだした。
さっそく餌をやってみる。隔離ケース内だと餌をやりやすい。
だが、なんか隔離ケースの中では、いまひとつ動きに元気さが足りない気がして、思い切って本水槽に入れてみた。するとどうだ、がぜん動きが活発になったではないか。
タコクラゲには、適度な水流が不可欠なのかもしれない。
元からいたやつも、そのまま本水槽へ。もしかして、隔離してたから調子崩したのかも。。。。。
新入り2匹は、もうブラインで傘をオレンジにしながら、ゆーらゆーら水槽を舞っていた。いい感じだ。
デバ3匹も、狙いどおり、食べ残しのブラインをせっせと食べてくれる。
あとはR360を、いかにうまく立ち上げるか、、、、だ。
1999.1.30(Sat)
クラゲ続報
新規に導入したタコクラゲ2匹のうち、1匹が、なんとR360の底面フィルタの威力で傘の一部が吸い込まれ、大穴が開いていた!!
まさかこの程度のパワーヘッドでも、このような事態になるとは・・・・。これ以上被害を増やさないために、2m水槽で種砂用に沈めておいたサンゴ砂をちょっと取り出し、さらに厚めに敷き直した。
傘に大穴が開き、足もなんだか続々と落ちていく。隔離だ。隔離。
そして、夜、隔離していたクラゲを見て、さらに驚きの事態に!
この写真を見て、いったいどうなっているか理解していただけるだろうか。そう、傘の穴から、足が重力に引かれて垂れ下がってきているのだ。逆さまになっていたために、このような状態になったらしい。
傘の頭から足が出ている図というのは、実際に見るととても不気味というか、不思議な感じだ。
これ、治るかな・・・・・・・、治らなかったら、ちょっと怖いな・・・・・
こっちは、もう1つの方。穴が開いてしまったのとは対照的に、たいへん美しく、動きも滑らか。まさに生きた宝石と呼ぶにふさわしい。
餌も、がつがつ食べる。水槽中に舞うブラインを、漂いながら確実に取り込んでゆき、またたくまに傘はオレンジ色に染まる。
最初からいるクラゲは、まだ泳ぎ出すには至らないが、餌も食べ、ひょこひょこしている。再生に使った体力というのが、なかなか戻ってこないのか。でも、傘の傷は、一段ときれいに修復されてきた。確実に治っていくのがわかる。
1999.1.31(Sun)
クラゲの謎
穴の開いていたほうは、すごいありさまである。脚の付け根まで、完全に傘が溶けてしまったため、脚部は脱落、現在傘のみで生存中。これは生きている状態なのかどうかよくわからないが、いちおうひょこひょこ動いてはいる。かなり不気味。
そして、なんということか、キレイな方の傘の真ん中にも、なんだか丸い穴のような模様ができてきた。説明するならば、何か目にみえない微生物に、徐々に侵食されつつある状態というのがよいだろうか。
もしかして、これはタコクラゲ特有の寄生虫か、何かだろうか?こんなにも同じ症状で傘に穴が開くというのは、事故にしては変すぎる。それに溶ける時間があまりに早い。
もとからいる1匹は、あいかわらず底の方でじっとしていることが多いが、傘に異常はない。餌もちゃんと食べているようだ。だが、いったん傘に穴が開いてしまった残りの2匹は、餌はもう食べられないようだ。
うーん、こういうのはどう対処すべきなのか・・・・・
クラゲには、まだまだ謎な部分が多い。
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