U's aquarium.
〜水のある生活〜
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月 2001 お魚日記
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ひみつ日記読む!

2001.3.2(Fri)

尻尾再生
 濾過槽で暮らしはじめて
ほぼ一ヶ月が過ぎた青いスズメは、順調に回復を続け、今では失っていた尻尾の半分以上を取り戻すに至っている。たまにアングルの扉を開けるのを忘れて、一日中真っ暗闇にしてしまうこともあったのだが、ぐれることなく餌をねだって口をぱくぱく水面から突きだしてくる姿は、いじめっこなれどなかなか可愛い。でもまだしばらくは濾過槽で我慢してもらうしかない。

 青いスズメの尻尾はこうして無事復活したが、同じく尻尾を失っていたふりひら金魚の1匹は、今に至ってもやっぱり尻尾は生えてこないのだった。やはり限度を越えてパーツを失っては、どうにもならないようだ。尻尾がなくても、器用に尻ビレを代用させて泳ぐコツを覚えて、もはや生活に多大な支障はないらしいのが救いではある。


2001.3.4(Sun)

小さな死
 雨の日曜日。午前中のうちに水換えを済ましてしまおうと作業を進めるも、やはり午後までずれこんでしまった。今回水換えしたのは、海水36cm(ほぼ全部)、海水R360(3/4)、海水60cm(20リットル)、淡水60cm(20リットル)。人工海水の素が、心許なくなってしまった。来週あたり海水2mの水換えをしようと思っていたけれど、資金的にちょっと無理そう。といって夏のボーナスまで引っ張るわけにもいかないので、なんとかせねばと頭を悩ますのであった。

 ところで海水R360で日夜水底をかさこそはいずり、その小さくも愛らしい姿で我々を楽しませてくれていたヤドカリ君が、永遠の眠りについているのを発見してしまった。せっかくの砂地水槽であり、しかも容量的には海水36cmの倍あるので、こちらにも大きめのライブロックを投入してみようかと思っていた矢先の出来事だった。ヤドカリ君の隠れ家は、もはや要らなくなったけれど、でも、新しい仲間を加えてみたい誘惑は強い。そろそろ久しぶりにAPNへと出かけようかと思う今日このごろ。


2001.3.6(Tue)

にぎやかな夜の世界
 夜の歯磨きタイムは例によって海水36cm水槽と向き合っての作業となる。日曜に水換えしたばっかりなので、じつに見通しが良い。いつもこうありたいものだなぁ…と、もう何万回も同じことを思ってるのに、いまだに水換え作業は億劫なままだ。はたしていつになったら水換え大好きの境地に至れるのやら。

 ライブロックの穴に斜めに潜り込んで寝入っているデバスズメ。その下で丸まっているウニ坊や。岩に同化するかのように貼り付いてるヤドカリ君。そして無数のうねうね触手たち…そうやって小さな世界を見渡していると、ふいに大きな動きがあった。ライブロックの手前下の方に、突然半透明な生物が“ぬぅ”とぶら下がってきたのだ。一瞬そいつが何なのか判別できないほどに、カラダを奇妙に伸ばしたり縮めたりしている。でもたぶんそいつはトビムシだと思う。体長8ミリから1センチほどの大物だ。

 うにょん、うにょんと、1秒周期くらいで腹筋運動するみたいに、ぶら下がったままカラダを反らしたり、丸めたりしていた。気になるのは不自然に背中側に折り曲げられた脚だ。どう見ても普通じゃない。そう思って目を近づけていくと、さらに奇怪なものを見つけてしまった。頭か尻尾か、そのいずれかが、まるで別の生き物みたいにそこだけ蠕動運動しているのだった。思わず腹の奥が寒くなる。

 さらによく観察しようと懐中電灯で照らしてみると、岩にくっついてる部分が、なんだかおかしい。とても体重を支えられるような体勢ではないのだ。よくて脚一本。いったいどうなってるんだろう…とやや角度を変えてみたところ、理由がわかったような気がした。その岩の部分には、トビムシ以外にもう1匹何か別の生物がいるらしいのだ。岩穴から触手だけを伸ばしてるその姿は、これまでこの水槽で見たことは一度もない…と思う。ゴカイ系の柔らかい触手ではなく、ちょっと昆虫を連想するような細長い脚みたいな触手(?)だった。

 たぶんトビムシは生きながらにして喰らわれてるんだろう。さっきからの奇妙な動作は断末魔の悶えであったのだろう。気のせいか動作がだんだん鈍く弱々しくなってきたような気さえする。
 その周囲では、同じくトビムシの子供達がわらわらと穴やら砂やらから出たり入ったり忙しそうだ。夜の水槽はこうやって毎日静かに騒がしく過ぎてゆく。


2001.3.8(Thr)

やっぱり出てこない
 もしかするとハオコゼ君は、流れの速いところが好きなのではあるまいか…と最近思うようになった。またしても落水パイプの真下という非常に餌をやりにくい場所に陣取ったまま、なかなか姿を現さなくなって久しい。餌の匂いをまき散らせばつられて出てくるだろうと、クリルを砕いて水中に漂わせてみたところ、たしかに顔は出してくれたが、それ以上こちらへと進み出てはくれないのだった。それでもライブロックの背面に隠れるように、じっとこちらにそのつぶらな黒い瞳で訴えかけるので、お腹は空いてるのだと思われる。それならば前のほうに出てくればいいのに、彼もなかなか頑固である。
 仕方がないので、私のほうでなんとか奥の方、しかも水流のもっとも激しい場所へとクリル片の投入を試みるのだが、これがじつに難しいのだった。

 指がかろうじて届く位置というのも最悪だし、水流であっというまにクリル片はいずこかへと流されていってしまうため、ハオコゼ君がキャッチできるのはよっぽど運良く目の前に来たときくらい。5〜6回やって、一度成功すればいいほうだ。
 ひょっとすると彼はその後、私が仕事に行ってるあいだに、捕食しそこねたクリル片をこっそり食べているのかもしれない。帰宅時には朝の食べ残しが1つも残っていないようだし。もっともこの水槽には砂の中に多数の細長い連中が隠れ住んでいるので、残り餌がまったく出なくても不思議ではないけれど。


2001.3.10(Sat)

もわもわと増える
 
このまえ水換えしたばかりだというのに、はや緑に染まりつつある海水36cm水槽。餌は朝フレークを軽くひとつまみ、夜2〜3日おきにクリルを1匹まるごと砕く。この繰り返しで1週間、これだけなのに中がぼやけるほどに苔が付着してしまう。

 平日は夜遅くまで仕事なので気付かなかったが、この水槽を置いている北側の出窓は、今の季節、そろそろ西日が当たるようになってきたらしい。ライブロックにくっついてきて今日まで水槽で大きくなった巻き貝が2匹、せっせと苔を食べてくれてはいるのだが、とても追いつかない。もっと巻き貝を投入してみようかと思う今日この頃。


2001.3.12(Mon)

白い薄皮
 夜、煌々と水槽のライトがついているというのに、珍しくブラックゴーストが岩穴からはい出してきていた。心なしか、しかめっ面のように見えるのは、やはりライトがまぶしいからだろうか。でもこうして明るい場所で全身を拝めるのもずいぶん久しぶりだ。口の先から尻尾の先端まで舐めるように眺めたおしていると、奇妙なモノに気がついた。

 ゴーストの腹ビレは、そのまま尾ビレへと繋がる長大なものだが、その途中に、なにやら白っぽい膜のようなものが付着しているのだった。長さにして3cmほど、幅5mmくらい。最初、傷でも出来ているのかと思ったのだが、どうやら薄皮みたいなのがくっついてるらしい。なんだか悪いモノのような気もするが、こいつはいったい何だろう。ゴーストがこうして明るい中、ねぐらから出てきているのと何か関係があるのだろうか。ちょっと気になってきたので、水槽の灯りを落としてみた。

 スイッチを切った瞬間、逆にゴーストの起動スイッチが入ったかのように、唐突に動き始めた。まったく光には敏感なやつだ。ついでに餌でもやっておこう。シュアーを二サジ、ぱらぱらと。すかさずゴーストが掃除機のように吸い込み始める。ここまでの様子を見る限り、普段と変わりはないようだ。

 でも鱗のない彼らのこと(ゴーストとカイヤン)、何らかの水質変化に反応してるのかもしれない。そろそろ水換えしたほうがいいかも。


2001.3.14(Wed)

金魚の寝方
 ふりひら金魚は、頭を下にして、砂に突っ伏した状態で寝る。エラの開閉も非常にまばらで、目玉も輝きを失いガラス玉のよう。すっかり熟睡してるらしい。

 頭が重いんだろうか。人間の赤ちゃんのように。たしかに体型からしてコロコロだし、尻尾より明らかに頭部のほうが重そうだ。同じ金魚でも、ふりひらタイプじゃなくてフナタイプのやつは、普通に水平状態で寝ている。ふりひらへと改造されていく過程で、体内構造にもいろいろ変化があったんだろうか。あの腹部のふくらみ具合、寸詰まり具合は、何か重要な変化を物語っていそうだ。
 そういえばふりひら金魚に体型が似ていた海水魚のプテラポゴン・カウデルニィも、たまに頭部を水底につけるように不時着して寝入っていることがあった。まるっちぃ体型の魚には、寝方に共通性があったりして。

 ところでふりひらでも尻尾のないやつは、水草の根元に胴体着陸して眠る。尻尾がないぶん、切り立つように垂直に寝そうなのだが、そうはなっていないのでややこしい。尻尾でバランスがとれないのでそうしてる可能性も思いつくが、こればっかりは確かめようがない。でも2匹ともちょっとやそっとでは起きそうにないくらい熟睡してる点では共通性がある。ただの個体の癖だったりして。


2001.3.15(Thr)

三寒四温
 そろそろ水温む季節。とはいえまだまだ寒の戻りで雪がちらついたりするのでまったく油断できないが、ヒーターを入れていない水槽の川魚達も、そろそろ動きが活発になりつつある。朝、餌をやったときなど、水面まで食らいつきにくるそのスピードが抜群に速くなった。しかも身体のサイズがふた回りは大きくなったような…。
 春からもっと大きな水槽へ移してやらねばならないようだ。淡水90か、あるいは淡水60、あるいは元ざり水槽……ん〜悩ましい。


2001.3.16(Fri)

放射状物体
 ちょっと気になるものを見つけてしまった。淡水90cmに入れてある岩の表面に、白い放射状の物体が付着している箇所があるのだった。直径にして約1.5cmほどで、何らかの菌類(カビのような…)ではないかと思われる。しかもそれが発生している箇所が、ちょうどゴーストのねぐらへと続く岩肌なことが、私を不安にさせた。そんなところにこんなものが生えているってことは、もしかして……

 ゴーストの体表に付着していた白い物体は、なんとなくこいつが原因のような気がしてくる。とにかく明日はさっそく水換えしてやらねばなるまい。


2001.3.17(Sat)

もやもやのもけもけ
 というわけで淡水90の水換えを行う。さっそく問題の岩をどかしてみたところ……思わず岩を持つ手が「ぎくり」と止まるほどの怖さを感じた。開けてはならないパンドラの箱を開放してしまったかのようなイヤな感覚だった。
 岩の下にはもわもわとなんだか輪郭のはっきりしないモノどもが、無数に群れていた。たぶんこれはカイヤン君の餌として投入されてきたプレコタブレットのなれの果てなのだろう。原型をとどめてはいないが、暗緑色の独特の色彩から、かつての姿を連想できる。これほど残り餌が堆積していようとは…

 こんな場所で寝起きしていれば体表に白いモノが発生してもおかしくはない。それだけで済んでたのが不思議なほどの惨状だ。前回岩組を直したときに、水流が変わってしまったのだろうか。とにかくまずは掃除するのが先決だった。とっととポンプで吸い出してと。
 併せて敷き砂の毒抜きもやっておく。予想以上に汚れが溜まっていたようだ。結局、今回は約90リットルほどの水換えとなってしまった。大掃除ついでに最近モーターが奇妙なうなりをたてていたので、それも診ておくことにする。インペラ部を分解してみると、やはり繊維状のものが大量にからみついていた。ブラシできれいに取り除く。これで少しは静かになってくれるだろう。

 *

 続いて金魚水槽もいつものように水換え実施。さらに淡水30cmを3本とも水換えすることにした。一番手前のジャパンブルーが暮らしている水槽では、またしてもミクロソリウムが熱帯雨林を思わせる増殖ぶりだった。ほとんど直射日光も入らず、昼間でもちょっと薄暗いくらいの環境が彼らにとってはじつに快適なのだろう。たぶんこの場所から移動させるとあっというまに消滅してしまいそうな気がする。

 最後に、ざり水槽へ差し水して今日の作業はすべて終了。そろそろザリガニの飼育も再開したいところだが、今回はみこりんと池で釣ってきてもいいかなと思っている(なんていいつつ、今度は青いのを買ってきたりして……)。


2001.3.18(Sun)

模様替え
 朝からブラックゴーストが落ち着かない様子。いつもは昼間死んだように微動だにせず、岩穴で“横たわって”寝てるのに、あろうことか“魚としての通常の姿勢”で穴から出たり入ったりしてるのだ。とにかく寝てる姿を見なかった。

 昨日の水換えで、ゴーストのねぐらをちょっといじってみたのが原因かもしれない。堆積物が溜まらないよう、水の流れをよくするために、隙間が多くなるように配置を変更した。いつもと違うねぐらの様子に、しっくり来ないのかも。
 しばらく様子見だ。

失敗
 起きて餌やりしようとして驚いた。なんと川魚水槽のエアを止めたままにしてあったのだ。ここのエアは底面濾過のドライブに供しているので、かなり重要。よりにもよって、そいつを止めっぱなしにしてしまうとかうかつだった。
 昨日水換えしたとき、中の様子を観察しようとエアを止めた。そしてそのまま忘れてしまった…

 すかさず魚の安否を確認する。……いた。いつもの岩陰に、2匹ぴたりと寄り添うように。無事だった。
 エアポンプ再開。夏場だったら、やばかったなぁ。


2001.3.20(Tue)

苔食うモノ
 日も長くなり、ますます海水36cm水槽の苔具合はとてつもないことになってきている。もはや中の様子を覗き見ることは至難の技。時折蠢く影で、3匹のデバの生存を確認するのみ。

 そんな猛烈な緑苔のシールドに、最近ちょっとばかり変化が出てきた。下の方、敷き砂の上あたりから、幅2mmくらいの“ミミズが這ったような”空隙ができつつある。その数はかなりのもので、その辺りだけは水槽の中が薄ぼんやりとだが覗き見ることができるほどになっていた。

 これまでこんな具合に苔が食べられたことはなかったように記憶しているのだが、Licは以前からこうだったではないかと言う。私よりも多くの場合、記憶力の勝るLicのことだ。それが真実なのかもしれない。でも…いったい何ものが…


2001.3.23(Fri)

ブルーグーラミィに異変
 淡水90cmのブルーグーラミィに異変発生。お腹がぱんぱんに膨れている!
 第一発見者はLicだった。最近忙しさにかまけてあまり水槽を省みることがなかったので、私は気付いていなかった。おそらく土曜日の水換えの時からこうだったのではなかろうか。よく見れば、尾ひれもかなりバサついているようだ。まずい。これはまずい…


2001.3.26(Mon)

腹が…
 あれからブルーグーラミィを注意して観察しているのだが、日に日に状況は悪化しているように見える。腹の膨らみ具合は、食べ過ぎの金魚をも凌ぐ状況だ。でも餌食いはほとんど変化していないように見える。なのでますます腹が膨れる…のでは……


2001.3.30(Fri)

ついに…
 ブルーグーラミィが今朝、落ちていた。
 我が家に来てからこの春でちょうど5年目。いつも水槽の左奥、水面付近にひっそりとたたずみ、朝になれば餌をねだって右側の方まで出て来て、フレークを少々ついばむ。それが彼の変わらない一日であった。
 安らかに…


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