U's aquarium.
〜水のある生活〜
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月 2002 お魚日記
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ひみつ日記読む!

2002.9.1(Sun)

水換え3つ
 ざぶっと60cm川魚水槽の水換えを行う。近頃はめっきりウグイもオイカワも立派に育ったので、フレークの細かな破片はそのまま水中を舞ったままになることが多い。おこぼれをフナ子やタナゴがあさってはくれるものの、焼け石に水。だから必然的に水質には気をつかうことになる(本当は餌をフレークじゃなくて別の顆粒状のにすればいいのだけれど)。
 ミクロソリウムがまたしても株を増やしていたので、1株すくって川魚90cm水槽に移してやった。

 バケツ出したついでに熱帯魚水槽の水換えもやった。なぜか灯油ポンプの吸い込み口付近に、魚が寄り集まってきてどきどきする。水流の関係なのか。

 さらに今日は海水R360の水換えもやることにした。バケツ1杯分だけでいいので、お手軽だ。さらさらと人工海水の素をプリンカップにとってバケツの真水に溶かしてみると、一発でなかなかいい感じの比重になった。なんと珍しい。こんなことならプリンカップ何杯分と、きちんと覚えておくのだった。
 夏に海から連れてきたヤドカリ達は、毎日元気な姿を見せてくれている。貝殻をとっかえひっかえしてるようで、貝殻の模様と中身とが一致しない日が結構あって楽しませてくれている。

稚魚の脱出
 ついさっきまで産卵ケースで仲良く泳いでいたはずの稚魚3匹が、いつのまにか2匹になっていて驚く。どこにいったかと水槽中をくまなく探していると、みこりんもやってきて同様の指摘を行った。みこりんも自分が採ってきた魚なので日々チェックしているのだろう。
 もしも水槽に出てしまったのなら大変だ。川魚90cm水槽で暮らしている魚達はそれほど大きくはないが、1匹だけ体長8cmサイズのウグイがいるので、食べられてしまうおそれがあった。

 みこりんと二人、4つの目玉で捜索した結果、やっとこさ発見することができた。あたふたと泳いでいる、ように見える。さっそく保護せねば。いやいやその前に、産卵ケースの脱出ルートを塞ぐのが先か。もともとこの産卵ケースには、エアレーション用のカートリッジを装着するようになっていて、その取り付け穴が通常のスリットよりも大きくなっているのだ。おそらくそこから逃げ出したに違いない。
 水槽道具入れからカートリッジを発掘し、エアポンプを接続してから、網で稚魚をすくいだしてやった。これでもう大丈夫。産卵ケースにエアレーションが加わって、水流も適度に発生するようになり、居住性も増したことだろう。そのせいかどうか、泳ぎ方にも俊敏さが見られるようになった、ような気がするのだった。


2002.9.2(Mon)

稚魚の食事
 用水路ですくってきた産卵ケースの稚魚達には、フレークを粉々にしたものをやっている。じつに食欲旺盛で、がつがつと食べてくれるのが心強い。すぐにお腹もぱんぱんになり、食後はなんとなく重そうにゆーらゆらと流れに身を任せているのが愛らしい。

 ところが最近は私の帰宅が遅いため、餌やりが朝の一度きりなのがちょっと心配なところだ。いくら朝ぱんぱんになっているからといっても、さすがに一日一食では足りないんじゃなかろうか。とはいえ自動餌やリ器をセットしていては、ガラス蓋に隙間が生じて飛び出しの危険が増えるし、なかなかいい案がないのも事実。しばらく腹具合を注意して確認しつつ、今後どうするか考えてみよう。


2002.9.4(Wed)

じつは2匹いた
 数日前から、みこりんが「めだかのあかちゃん、2ひきいるよ」と教えてくれていたのだが、今日まで確認することができなかった。確かにメダカの赤ちゃんは2匹いた。こういう小さいものを見つけることにかけては、みこりんは恐るべき才能を発揮する。

 それにしてもなかなか大きくならない、ような。もとが小さすぎて、少々大きくなっても違いに気付かないだけなのかもしれないけれど…。現在体長6ミリ程度だ。まだまだ弱々しく、明日にも溶けて無くなりそうな不安がある。でも、たぶんみこりんは毎日この小さな赤ん坊達のことを観察してくれているのだろう。それを重うと、2匹とも無事に大きくなりそうな予感もあり。明日もしっかりフレークをやっておこうと思う。


2002.9.5(Thr)

同じ値段でも
 みこりんが遠足で川魚のつかみ取りをやってきた。園児1人あたり1匹ということで、ヤマメだかアマゴだかを1尾200円を100匹分用意したのだという。金額にして2万円。なんだか思っていたよりも随分と安い。調理していない状態だと、そういうものなのかもしれない(調理済みだと1尾500円とか1000円とか)。
 ところで同じ100匹でも、デバスズメ1尾200円で、同じく2万円というのはかなり高いイメージがしないだろうか。2万円…、クイーンとかが買えてしまう値段、と、そっち方面に意識が向いてしまうからかな。


2002.9.6(Fri)

発見
 何気なく陸ヤドカリのケージを見たら、「いた!」。3匹目が。白い貝殻背負ったヤツが、かさこそと金網をよじ上っている。おぉぉ、生きていたか。よかったよかった。いままでどこに隠れていたのやら。明日にも砂をかっさらって捜索しようかと思っていたところだったが、ひとまずこれで安心だ。
 でもそろそろ砂は洗ってやった方がいいかもしれないけれど。


2002.9.7(Sat)

陽光と蛍光灯
 そろそろ大丈夫かなと思ったので、川魚90cm水槽のライトを、そろりと点灯させてみた。ちかちかっと光った瞬間、中の魚達が一斉に水面付近目がけて飛び上がる気配。「む、早まったか!?」次の瞬間、しぱっと蛍光灯は安定した輝きを放った。魚達のパニックは頂点に達し、ついに水面から踊り出してくるものまで現れ始める。そう、前回もこんな感じだった。その時には、すぐにライトを消したのだが、今回は少しだけ様子が違っているような気がした。

 パニックの勢いが、前回ほど激しくはないように思ったのだ。それで少し待ってみる気になった。ガラス蓋に2度3度とぶつかってゆく魚のことが気になったが、やがてその音は止み、水槽に静寂が戻る。さっきまでとはうってかわって、魚達は岩陰に潜み、そっと様子を窺っているようである。水槽内は、ブラックホールのおかげかとてつもない透明度を誇っている。水面のゆらめきを光が水底に映しだし、おそらくこれ以上の光景はないのではないかと思ってしまうほどに、美しかった。
 でもやっぱり魚達はじっと底の方に潜んだまま、動かない。よほど警戒しているのか。

 夕方になって、そろそろライトを消そうと思った頃になっても、まだ魚達の挙動には不自然さが残っていた。ここまで人工光を嫌がるとは意外だった。次第に慣れてゆくのかもしれないが、もしもぜんぜん慣れなかったら、と思うとちょっと残念、かも。


2002.9.9(Mon)

水換えは結局
 昨日できなかった水換えを、今日こそやろうと思った午後。なにしろ今日は貴重な休暇の日。やるなら今日しかない。
 ところが、発熱したみこりんを病院に連れて行ったり歯医者に連れて行ったり、添い寝して絵本を読んでやってるうちに、いつのまにか私も眠りこけていたらしい。気がつけば、はや夕方。Licを迎えにいく時間になっていた。

 秋の気候は、春のそれよりも眠りにやさしい。暑からず寒からず、爆睡にはもってこいだった。水換えは、結局終末に持ち越すことになりそうだ。


2002.9.11(Wed)

稚魚の成長
 川魚90cm水槽の産卵ケースで飼っている稚魚達は、食欲旺盛で日増しにでっかくなっているような気がする。実際、体長1cmを超えたものもいる。
 秋が終わる頃には、この稚魚が何の子供なのか判明するかもしれない。

 成長過程を写真に撮って記録しておこうと、餌をやるときには思い出すのに、ついつい忘れてしまって今日に至る。素早く動く魚を撮るにはかなり時間を食ってしまうのも、なかなか撮影に踏み切れない要因の1つ。ピント合わせのしやすい液晶が欲しい。それさへあれば、もっと気軽に魚の写真を撮る気になれるのに。高性能なデジカメへの欲求はつのる。


2002.9.12(Thr)

気付かなかった死
 いつものように朝、餌をやろうと川魚60cm水槽の蓋を開けようとして、異変に気がついた。魚の死体が浮いていたのだ。大きさからいってもブルーギル幼魚のような…
 さっそく取り出し確認したが、ブルーギル幼魚に間違いなかった。

 しかもかなり腐敗が進んでいた。浮いているという状況からして、すでに長時間の経過を物語っていた。しかし妙だ。たしか昨日の朝には元気そうだったはずなのに。わずか一日でこれほど腐敗してしまうものなのか。今が真夏ならば理解できなくもないが、もはや水温は20度を切ってしまうほどの涼しさだというのに。
 ずっと以前に死んでしまっていたのを、見逃していた?そうとしか考えられない。すると昨日のアレは何だったのか…

 川辺に打ち上げられていたのを、たまたまバケツに入れてみたら生きているのがわかって、そのまま連れて帰って
はや10ヶ月。最初は100円玉サイズだったものが、いまでは500円玉サイズにまで育っていた。あまりに突然の死に、なんだか感情も凍結したかのように淡々と死体を庭に埋めてやっている自分。なんということだ。

 ブルーギル幼魚は死んでしまった。


2002.9.15(Sun)

移住
 川魚90cm水槽の小魚達も、すっかり水槽生活に慣れたようなので、初の水換えを実施した。次いで同じラックの一段目に設置してある川魚60cm水槽でも、水換え実行。この時、ついに中のウグイ3匹、オイカワ1匹を移住させることにした。
 90cm水槽を川魚水槽に仕立てたそもそもの理由が、彼等をより広い水槽で泳がせたいからというものだった。今日までそれを遅らせていたのは、90cm水槽に先に入れていた川魚の中に、1匹だけ微妙に幼児サイズのものがいたので、これの成長を待っていたのだ。でなければ、おそらく真っ先に食べられてしまったことだろう。
あれから約2ヶ月を経て、幼児サイズから児童サイズに育ち、捕食の心配はなくなった。

 移住対象のウグイ3匹とオイカワ1匹は、体長18cm〜20cmほどに育っているので、捕獲するのにプラケではなかなかうまくいかない。みこりんが手掴みしたがったが、食べる魚ならともかくこれはちょっとまずいので我慢してもらいつつ、私が素手でそろっと捕獲し、高速で水槽間を移動、移住は完了した。
 1匹のウグイが何度も水面に向かってジャンプを繰り返し、頭部を怪我してしまったのが気になったが、やがて落ち着きを取り戻したようなので、水槽前での作業を再開した。

 60cm水槽の方にはフナとタナゴが残っている。で、さっきの捕獲の際、石をほとんどどかしてしまっていたので、それを元に戻さねばならない。ここのレイアウトは割と気に入っていたので、すぐに戻せるだろう……、と思ったのが甘かった。どうしても石の置き場が安定しないのだ。どの石がどこに組み合わされ、どちらを表にし、どっちが前になっていたのか、何度も何度も記憶を頼りに再現しようと試みたが、ダメだった。我が記憶のなんと頼りにならないことよ。
 あまりレイアウトをいじくり回しても中の魚達が怖がるだけなので、そこそこほどよい復元率のところでやめておく。微妙に似ているが、やはり別物。違和感ありまくりだが、どうにもならない。こうなる前に、デジカメでオリジナルの水景を残しておくのだった。

 ところでみこりんが90cm水槽について、興味深い質問をしたので記しておこうと思う。みこりんが知りたがったのは、水槽上部に乗っているモータの役割のことだった。なぜこれが必要なのかと、みこりんは言った。水槽内には、他にもパワーヘッドとエアリフト用それぞれに、パイプが2本立っている上、上部濾過槽からの戻り用パイプも2本あり、それらが何のためについているのかということを気にしているようだった。
 これ幸いと生物濾過の仕組みを話してやろうかと思ったのだが、5歳になったばかりのみこりんには高度すぎるかもと思い直し、水流を発生させるために必要なのだという説明に留めておいた。実際、川の流れをある程度再現させなければ、川の魚は居心地が悪かろう。みこりんもそう納得したようで、頷いている。でも、いずれ生物濾過の重要性についても、話してやらねばなるまい。

おいしい食事
 1匹の陸ヤドカリが、もう1匹の陸ヤドカリにくっついていた。寄り添っているというよりは、なんだか乗り上げているような……、って、もしかして下のヤツ死んでる!?だいたい妙に平べったいし。

 下になってるのが一番大きなヤツで、それに乗っかっているのが、中ぐらいのヤツ。貝殻から上半身がべろんと伸びたようになっていて、それをどうやらついばんでいるらしい。死骸を食っているのか。と思って、咄嗟に拾い上げようとした。ら、貝殻だけがさくっと持ち上がってしまった。砂の上に残った上半身と、中ぐらいのヤツ。ここで合点がいった。あの上半身は脱皮殻に違いあるまい。手に持った貝殻をくるんとひっくり返し、入り口を覗いてみると、やはりいた。奥の方に隠れるように、大きなハサミで頭部を覆っている。今期2度目の脱皮だった。

 脱皮の後、抜け殻を食べてカルシウムを補うとかどこかで読んだような気がするのだが、このままだと中ぐらいのヤツに全部食べられてしまうだろう。さてどうしたものか。しばし悩んだ後、この状況はそのままに、餌の方にクリルを追加しておくことにした。脱皮殻1個とクリル2匹で、陸ヤドカリ3匹分だ。
 夜、さっそくクリル1匹と脱皮殻1個が、きれいさっぱり消えていた。あの硬そうなハサミの部分までなくなってしまうとは…。なんて丈夫な口だろう。


2002.9.17(Tue)

移住二日目
 移住させた川魚達は慎重だった。60cm水槽にいたころは、人影を見ると、餌を求めて動きが活発になったものだが、今は岩陰に隠れるようにこそっとこちらを窺っている状況だ。新しい環境に移住して二日目、慣れるにはまだ時間がかかりそう。
 餌をやっても、動かず。先住の小魚達がみせる華麗な乱舞とは、じつに対照的な雰囲気を静かに放ったまま、岩陰からやはり目玉だけをぎょろりと動かして水面を見上げている。ところが、フレーク、川魚用顆粒状餌、の次に、クリルを千切って投入し始めてから、様相は徐々に変化の兆しを見せ始める。
 まず動いたのはオイカワだった。いままでの静寂を打ち破るすさまじい速度で水面に一直線。まさに目にもとまらぬ早業である。心地よい飛沫を上げて、再び岩陰に戻ってきたときには、口元はもぐもぐと満足げに動いていた。しかし、いつもの食欲はどこへやら。その後、わずか2〜3切れのクリルを食べただけで、もう動こうとはしなかった。あくまでも慎重姿勢のオイカワである。

 ウグイ達は、それに輪をかけてさらに慎重であった。そろって3匹が岩穴に潜んだまま、一向に出てくる気配がない。もっとも、彼等の食欲のことを考えると、そういつまでも静観できるはずもなく、それほど心配はしていないのだが。頭に怪我したヤツも、それほど深い傷ではないようで、一安心。やがて小魚達に混じって乱舞する姿を、見ることができるようになるだろう。


2002.9.19(Thr)

そして1匹になった
 メダカの赤ちゃんはどうなったかな、と、水槽を覗き込んでみると、1匹はわりとすぐに見つけることが出来た。でも、もう1匹がなかなか発見できない。前から横から斜めから、ガラス面に顔面をくっつけるようにして探したが、結局、見つけることは出来なかった。もしや落ちてしまったのだろうか。

 ところでその最中に、私の目は奇妙なものを捉えていた。髪の毛のように細くて白い、体長1cmほどの物体……、いや生物か。じっと見ていると、うにうにと動くので、生きているのは間違いないらしい。濾材にくっついているヤツなんかは、さらに長くて全長3cmくらいはあった。こっちのはどうみても糸くずのよう。でも、先端部分がやっぱりうにうにしてるので、同類らしい。一瞬ヒドラかと思ったが、触手部分の形状が違っているような気がする。触手というよりは、胴体と同一ラインを形成しており、どっちかというと糸ミミズのような感じだ。すると水ミミズという線も考えられるのだが、基部を濾材に付着させ、ゆーらゆーらと揺らめいている様は、ミミズというよりなんだか食虫植物などを連想してしまう。いずれにしても、奴らは肉食っぽい印象だ。
 メダカの赤ちゃんは奴らに捕食されてしまったのではあるまいか。以前、ヒドラにはグッピーの赤ちゃんを食われてしまったことがあるが、もし今回のが同類だとしたら、残った1匹が危ない。大きくなるまでは、別の水槽の産卵ケースで飼ってやるのがいいような………。でも環境の激変は、メダカの赤ちゃんの命を奪ってしまうかもしれない。今しばらく観察が必要らしい。


2002.9.21(Sat)

移住6日目
 移住6日目。まだ彼等は慎重だった。水中を漂っている餌には、比較的よく食いつくのだが、水面に浮かんだクリルにはなかなか向かっては来ない。じっくり狙いを定めているようにも見えるが、先住小魚達があっというまに食い尽くしてしまうので、新参者の彼等にはなかなか回っていかないようだ。
 結果、餌をついついやりすぎてしまうことになる。はっと気付いたときには、小魚達のお腹は、はちきれんばかりに“ぱんぱん”になっていることが多い。まるでたっぷり卵を抱えているかのよう。この季節、なんだかとってもおいしそうな…。
 彼等の食欲は底なしのようだ。移住組は図体はでかいものの、完全に圧倒されていた。

 とはいえウグイ達もようやく岩穴から出てくるようになり、先住小魚達に混じって遊泳するようになってきている。着実に馴染んでは来ているようだ。


2002.9.22(Sun)

陸ヤドカリ・ケージの丸洗い
 本格的に秋が深くなってしまう前に、陸ヤドカリのケージを掃除しておくことにする。これまで敷き砂を一度も洗っていなかったので、最近は少々糞が目立つようになっていたのだ。

 まず陸ヤドカリ達をプラケに移した。この作業はみこりんが担当してくれた。ヤドカリに触りたくて触りたくて仕方なかったらしい。お願いするまでもなく、率先して引き受けてくれた。
 ケージの中の止まり木と、水入れを出し、砂に埋もれたヒーターを発掘してから、一気に庭で丸洗い。米研ぎの要領で砂を洗ったが、思ったほどには汚れていなかったらしい。水槽を丸洗いするときのような、凄まじいヘドロは微塵もないようだ。砂の中のバクテリアが糞を分解してくれていたのだろうか。
 砂洗いも、みこりんの目にはとても楽しい遊びに映ったらしい。一緒にがしがし洗い、ざばぁと水を捨て、またがしがし洗う。それを十数回繰り返したところで、丸洗い終了。あとはそのまま水を切り、乾燥させれば出来上がりだ。

 自然乾燥させている間、陸ヤドカリ達はそのままケージの中に戻してやった。水中に没しているわけではないので、大丈夫だろう。ところで、これまでケージの中には住み替え用貝殻を、大小様々に入れていたのだが、ここ最近はまったくといっていいほど変動がない。どれもこれもお気に召さないのか、あるいは季節的なものなのかは不明だが、このままでは貝殻を置き続けては床面積をいたずらに浪費するだけである。ヤドカリ達も歩きにくいことだろう。というわけで、すべて撤去することにした。

 広々とした白砂の上に、陸ヤドカリが3匹、ひくひくと触角を動かしながら鎮座している。やがて…、こそっと動き始めた。すっかり人に慣れたように、みこりんと私が見守る中、彼等は堂々とケージを探検し、やがてそれぞれの落ち着き場所へと戻っていった。水入れの下、植木鉢の中、そして止まり木の根元という風に。そろそろ夜はヒーターを作動させてやったほうがいいかもしれない。そう思いつつ、ケージを部屋の中に入れてやった。


2002.9.23(Mon)

溜まっていたモノ
 廊下を通るたびに、川魚90cm水槽では一斉に魚達が奥の方に消えてゆく。その時、左隅の方でなにやら“ぶわっ”と舞い上がる物体を見つけてしまった。な、何ヤツ。

 じぃっと目を凝らしていると、やがてそれの正体が見えてくる。糞だ。形状を保ったままの状態の糞が、なぜか左隅に集中して溜まっている。と、ここで気が付いた。左隅には底面濾過からパイプを1本立ててあって、その先端にはかなりの威力のパワーヘッドが装着されているのだった。そりゃ吸い寄せられもするだろう。

 先住8匹+移住4匹の、計12匹分だ。形状からみてまだ新しいブツに違いあるまい。濾過バクテリア達に任せておいてもいいのだが、目に留まったのも何かの縁だ。さっそく灯油ポンプで吸い出しておいた。ついでに水換え20リットル。途中、灯油ポンプの先っちょが、バケツから飛び出し半径1mほどが水浸しになるというアクシデントに見舞われてしまったが、どうということはない。

 ところで水の透明度が若干落ちてきはじめたような気がする。ブラックホールの取り替え時期かもしれない。

月の力
 すっかり夜も更けた頃、灯りを落としたリビングで、ふと目に映ったのはケラマハナダイの姿であった。ちょうど水槽を真横から見るカタチである。奥の方で、ケラマハナダイは、じっとしていた。輪郭が溶けそうなほどの暗がりの中、ぼぉっと赤っぽい姿が浮いているのは、なかなか心揺さぶられる情景である。

 それにしても動かない。いったいどうなっているのかと思いかけたが、すぐに彼女は飾り用に入れてあるテーブル珊瑚の上に、ちょこんと乗っかっているのだとわかった。いつもは岩穴とか岩陰にそっと身を寄せるようにして眠っているのに、今夜に限って堂々とその身を晒している。何か気になることでもあるのだろうか。

 今宵は満月、何か意識を高揚させる力が降り注いでいたりは……。おそらく、たまには広々した場所で眠りたかっただけだとは思うが。


2002.9.25(Wed)

二人きりの生活
 タナゴとフナと、2匹だけになった川魚60cm水槽では、どうやらタナゴの方が主導権を握っているらしい。追い掛ける方は常にタナゴで、追い掛けられるのはいつも決まってフナだった。餌を食べに来るのも、いつもタナゴが先だった。フナの方が一回りほどタナゴよりも大きいのだが、性格はタナゴの方が荒いようだ。

 とはいえ、フナがぼろぼろになってしまうほどには闘争していないようなので、そのままにしている。しょっちゅう追いかけっこをしてるわけでもなさそうだし。
 ここの水槽の住人が増えるのは、今、90cmの方で産卵ケースで隔離されている稚魚達が2cmサイズになってからのことになる。現在、やっとこさ1cmになったくらい。まだまだ先は長そうだ。


2002.9.27(Fri)

馴染んできた頃
 朝の餌やりで、どの水槽に一番時間がかかっているかというと、やはり川魚90cm水槽ということになる。魚達の数が一番多い上に、餌の種類も3つあり、これだけで通常の3倍はかかってしまう。次が海水2m水槽、そして残りはほぼ同列で熱帯魚水槽、川魚60cm水槽、海水R360、メダカ水槽と続く。すべての水槽に餌をやり終えるまでに要する時間は、およそ10分〜15分ほどだ。朝の貴重な時間の中では、弁当作りに匹敵する時間配分である。

 さてその川魚90cm水槽では、餌やりと同時に、移住組のオイカワとウグイ達も食いついてくるようになった。だいぶよそよそしさも取れ、水槽に馴染んできたようだ。
 ただ不思議なことに、以前と比べて餌の嗜好が変わったらしい。前の水槽ではクリルが一番人気だったのが、ここにきてからは川魚専用餌(顆粒)が好評である。環境変化は、そんなところにも影響してしまうものなのだろうか。60cmと90cm、わずかな違いだが、彼等の泳ぎっぷりを見ていると、ずいぶんと余裕が出てきたように見える。もちろん、川に比べたらぜんぜんちゃっちぃものだけど、なんだか挙動が野生っぽい。仲間が他にもたくさんいるというのも影響しているかもしれないが、気になるのはオイカワの縄張り意識のことである。先住魚8匹のうち、7匹がオイカワなので、たぶんメスも混じっているに違いない。いずれペアになる魚も出てくることだろう。そうなるとかなり激しい縄張り主張が始まるらしい。その時には……、専用の水槽をもう1本…かな。


2002.9.29(Sun)

そして、いなくなった…
 なんだか嫌な予感がしたので、メダカ水槽をじっと覗き込んでみた。

「…いない」

 メダカの赤ちゃんの姿は、どこにもなかった。最後まで残っていた1匹は、とうとう消えてしまったのか。
 ここ最近、水換えをしてなかったのがまずかったかもしれない。でも、ひょっとするとみこりんがまた発見してくれるかも、という淡い期待も捨ててはいない。
 でも、本当に消えてしまったのならば、水草をもう少し植えて、出直しだ。


2002.9.30(Mon)

抱卵中
 ヤマトヌマエビが腹にびっしりと卵を抱えているのを目撃してから、すでに2週間は経過したような気がする。今夜もまだ、エビの腹部にはぶわっと微少な塊が無数にくっついているようだ。

 たとえ孵化したとしても、稚エビは真水では育たない。が、我が家には都合良く海水水槽もある。一度、挑戦してもいいかな、と思っているのだが、いつも気が付いたときには卵はすっかりなくなっているのだった。早めの産卵ケースへの隔離が肝要か。


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