2006.11.9(Thr)
水星太陽面通過
水星の太陽面通過が観察できるということを、昨日の寝る直前までは覚えていたのだが…、習慣とは恐ろしいもので、起床から出社、そしてメールチェックが終わるまで、いつものように過ごしてしまい、そのまま仕事に突入して気が付いたときには夕方だった orz...
帰宅して、みこりんに太陽の観察を学校でやったかどうか聞いてみると、「やってないよ」とのこと。太陽の観察板はみんな持ってるらしいのだが、先生からも特に今日が「水星の太陽面通過が観察できる日」というのは教えてもらってなかったようだ。
肉眼でどこまで見えるのか、という問題はあるかと思うけれど、そういう現象が起きてるんだという目で見ると、好奇心も刺激されまくりなんではなかろうか。私が小学生だった頃は、たしか部分日食の日に、クラス全員で太陽の観察を授業の合い間にやった記憶がある。理科の授業中じゃなかったけれど、そういうのが許されるだけの余裕はあった。
現在の小学校では、ゆとり教育のあおりを食らって、そんな余裕すらもてなくなってしまっているんだろうか。なんてことを考えてしまう。小学校に限らず、高校の単位未履修問題が次々と発覚してゆくのを見るにつけ、受験戦争と呼ばれた時代に学生やってた私達の方が、まだ精神的ゆとりはあったのかもしれない。
というわけで、みこりんにはさっそく水星の太陽面通過の話を聞かせてやった。すると、「見たい!」と興味津々の様子なので、Webをチェック。
あぁ、いっぱいあるね。写真から動画まで、至れり尽せりだ。リアルタイムで見逃しても、いくらでも記録が保存されていて、それを世界中から検索でき、いつでも参照できる時代か。好奇心旺盛な子供にとっては、ある意味、すごい贅沢な環境かもしれない。でも、本当の贅沢は…、やっぱりリアルタイムな体験だとは思うけど。
目に留まった動画を再生。みこりんは食い入るように画面を見つめ、「これは何?」と、小さな黒い点のようなものを指で指した。
そいつが水星なんだよ、みこりん。するとみこりんは「わくせいって、どんなんあったっけ?」と言った。「まず太陽に一番近いのが、この水星」と私は画面を指差し、次に「金星、地球、火星、木星、土星…」と続けると、みこりんが「すいきんちかもくどってんかいめい?」とあとを引き継いで言った。そうそうそれそれ。でも冥王星は今は惑星とは呼ばなくなってしまったから「すいきんちかもくどってんかい」かな。なんか語呂が悪い。
「今日しか水星って太陽の前を横切らないの?」と、みこりんはちょっと不思議そうに言った。んー、いやずっと太陽の周りを回ってるんだけど、地球から見た時にね、ちょうど太陽の方向に水星があるっていうタイミングはなかなかなくって…。と、説明を加えてみたのだが、言葉だけでは今ひとつわかりにくい。何かモノを使って動きを示してやったほうがいいかも…。しかし今夜はみこりんの音楽教室の日。そろそろ出かけないといけない時刻だ。詳しい説明はまた今度。
ところで次の機会は26年後。昔なら26年なんていうのはどうってことなかったが、最近では26年というと、なんだかちょっと怖い。もしかしたら生きてないかも!?なんて考えてしまう。みこりんは26年というのは長すぎて現実味がない感じだったけれど、その時にまた、みこりんと今日のように一緒に語ることができれば幸いである。
2006.9.9(Sat)
『水惑星年代記』
表紙に惹かれて買った本、もう1品。『水惑星年代記』(作:大石まさる)、こちらは出版されてちょっと日が経っていたので、Amazonにて入手。
この本には、登場人物がリンクしている前作があり、そちらの題名は『空からこぼれた物語』という。残念ながら、すでに絶版。しかし、どうしてもこれは読んでおかねばならないであろうという確信のようなものがあったので、ネット古本屋にてこちらも入手した。
宇宙が好き、星空を見上げてるといつのまにか時間を忘れてる、そんな症状のある人には、たぶんこれはツボにはまると思われる。ちなみに個人的には『空からこぼれた物語』の方が、なんというか“若さ”を感じてよかったかな。『水惑星年代記』も、もちろん悪くはないのだけれど、やや洗練されちゃったなーみたいなところが、ちょっと気になったくらい。
続巻が出るようなので、今後にも期待。
2006.8.30(Wed)
MOON LIGHT MILE
仕事でちょっと煮詰まってしまったので、帰り道、ふらりと地元の本屋さんに立ち寄ってみた。『MOON LIGHT MILE (13)』(作:太田垣康男)が新刊で出たのは知っていたのだが、Amazonで買うには1冊だけだと送料かかるしなぁ…、などと思っていたので、さくっとその場で平積みになってるやつを手に取った。今日買う、今すぐ買う。
さらに、Amazonではちょうど品切れになっていた『ネムキ 増刊 百鬼夜行抄特集号 2006年 09月号』も、雑誌コーナーで平積みになってるのを発見。これも今日買う、今すぐ買う。
通販だと、このレジまで持っていく言い知れぬ緊張感とか、本を探し出す手間とかがやや希薄かもしれない…。
で、『MOON LIGHT MILE (13)』を、帰宅後、さっそく読む。
あぁ、なんというか、ちょっと『王立宇宙軍〜オネアミスの翼〜』入ってる感じもしつつ、でも基本的にこういう系統の話は大好きなので、すべて問題なし。いやリアルの日本じゃ有人宇宙飛行なんて、たぶん私が生きてる間にはとても実現しそうにないし…。せめてフィクションでは熱くなりたい。
月、か。近くて遠い天体。これもみこりんの孫の孫くらいの世代になったら、ありふれた普通の場所になるのかも…
2006.8.24(Thr)
冥王星
今月に入って、太陽系の惑星の定義について様々な議論が活発化し、冥王星がどうなってしまうのか、雷王星の可能性は?などと興味は尽きなかったのだが、結局、冥王星が太陽系の惑星から外れることになった。
宇宙は謎に満ちている。すべてがわかっているわけではない。ということを改めて実感した瞬間でもある。
みこりんが宇宙の図鑑を開いて“冥王星”のページを眺めていたが、これも早晩改訂版が出されることになるのだろうか。
さらば、冥王星(っていっても定義が変わっただけで、星がどうかなっちゃうわけではないのだけれど)。
ところで、個人的にはこっちの話題『Voyager 1: 'The Spacecraft That Could' Hits New Mileston』の方が興味深かったりもする…。遥か未知宙域にて、彼女らは何を見つけるのだろう。みこりんの孫の孫あたりの世代で、ようやくVoyagerシリーズを後追いで追い越せるような宇宙機ができるのかもしれないが、その頃の宇宙にもやはりまだまだ謎は数多く残っているにちがいない。
なんてことを書いてるこのテキストデータを、みこりんの孫の孫が、将来、電脳空間の路地裏で偶然発見したりする可能性は、なきにしもあらず。ヒトと違ってデータには寿命がないし。
2006.7.26(Wed)
死後の世界
ふと目を開けると、みこりんの姿があった。もう、朝か。なんだかずっと夢を見ていたようで、あまり寝た気がしない。
みこりんは時計の針が、6時半に迫っていることを心配していた。夏休みの恒例行事、ラジオ体操が6時半から始まるのだ。夏休みに入ってから、まだ一度も参加できていないみこりんは、少し不安を感じていたようで、昨夜から明日こそはちゃんと起きると宣言していたことをかすかに思い出す。
大丈夫。この時計は少し時間を進めてあるから。そう言って、みこりんを落ち着かせる。
階段を下り、リビングの時計を確認してみると、6時半まであと5分というところ。ラジオ体操が行われる公園は、うちからはちょっと離れているので、ぎりぎりか。着替えているうちにあと4分になっていた。んー、仕方あるまい。近くまでクルマで送っていくことにした。
公園に近づくにつれて、歩いている子供達の姿がぽつりぽつりと見え始める。みこりんが「ここでいい」と言うので、降ろしてやった。みんな結構余裕っぽいな。6時半ちょうどには始まらないのかもしれない。
みこりんが戻ってくるまでに、朝食の準備。スクランブルエッグはみこりんが作ってくれるかな?と思っていたのだが、出掛けに「とーさん作って」と言われたので、焼き焼き、と。じつはみこりん、昨日の朝、スクランブルエッグを失敗してしまったのだ。いや、スクランブルエッグというよりは、卵焼きと言うべきか。ちょっと焼きすぎて、焦げ焦げに。口に入れてみると、かなり苦い味がした。それでもいちおう、「うん、大丈夫だよみこりん」と言いつつ、ケチャップの甘さでなんとかしのいだものの、みこりん自身は『失敗』と思ったようで、自信をなくしたのかもしれない。
やがてみこりん帰還。ラジオ体操は結局5分遅れくらいで始まったらしい。もしかしてラジオ体操といいつつ、テープに録音した音でやってるのかも?
食事中、みこりんがふと「ヒトは死んだらどうなるのか?」というような話を始めた。天国とは?地獄とは?生まれ変わりって?神様っているの?etc...
死んだらどうなるのか。その答えは難しい。死んでみないとわからないし、死んでしまったら、誰かに伝えることもできぬ。でも、神(あるいは他のなにか)と呼ばれる存在がその世界について話すこともあるのだよ。などなど。
みこりんの説によると、天国というのは、地球と良く似た別の遠い遠いところにある惑星で、死んだ人はそこで暮らすようになるのではないか、ということだった。地球型の惑星が宇宙のどこかにあるという考えは、小さい頃からみこりんに見せていた『スタートレック』シリーズや『スターウォーズ』等の影響もあるかもしれない。
魂とは何か。これもまた難問だ。私の父は神社の神主の息子の一人として育った。たくさんの兄弟姉妹がいたということだが、子供のうちに死んでしまったりすることも普通にあったらしい。真夜中、庭で、あるいは部屋の中で、その死んだ兄弟の姿を何度か見かけたと言う。
また、当時は丑の刻参りが普通に行われていた時代で、暗い森の中に怖い顔の女の人の姿がよく見かけられたりもしたらしい。だから、幽霊なんかよりも、生きた人間の方が怖かった、という父の言葉はどこか現実味があって、今でもよく覚えている。
みこりんは自分よりも先に、私やLicの方が死んでしまうことを知っている。だから、死んだらどうなるのか、いろいろと考えているようだ。
自分が大人になるころには、医学も技術も進歩して、ヒトの寿命はもっと伸びるかも知れない。あるいはロボットみたいになって、生きられるかもしれない。そんなことを考えているみこりんは、22世紀を私やLicと共に迎えたいらしい。
そんな先のことはどうなるかわからないが、一日一日生きていれば、いつか22世紀になってるかもしれないね。
2006.7.5(Wed)
発射!
無事に帰還できますように。今回もまた断熱材が機体に当たってるし、ちょっと心配。
ところで、発射といえば…
『北朝鮮ミサイル発射は6発、うち1発がテポドン2号で失敗の可能性=防衛庁長官』
額賀防衛庁長官は、記者会見で、5日に北朝鮮が発射したミサイル6発のうち3発目が「テポドン2号」と見られるとし、発射は失敗した可能性があるとの認識を示した。また、防衛庁として対策本部を設置、自衛隊の警戒監視体制の強化継続を明らかにした。
額賀長官は、北朝鮮が発射したミサイル6発のうち第3発目が「テポドン2号と考えられる」とし、それ以外の5発は「北朝鮮南東部の沿岸地域から発射され、スカッドまたはノドンと考えられる」と述べた。テポドン2号については、想定される飛距離よりも短く「(発射が)失敗した可能性がある」との認識を示した。
(ロイター) - 7月5日12時27分更新
犯罪国家のやることだから、いまさら何をしても驚きはしないが…。ほんと無茶苦茶な国だ。
『北朝鮮が7発目のミサイル発射』
政府関係者によると北朝鮮が五日午後五時二十二分に七発目のミサイルを発射、二十八分に着弾した。
(中国新聞ニュース) - 7月5日
ここまでくると、もう滑稽としかいいようがない。いったい何をしたいのか。
で、この騒ぎにまぎれて、こっそりこんなことをしている国もあり。竹島の調査は11日とか言ってたのに、妙に急いだようで。
『<韓国海洋調査船>竹島周辺に到着 海保、調査中止を要求』
海上保安庁によると、韓国の海洋調査船「海洋2000号」(2533トン)が5日午前6時40分ごろ、竹島(韓国名・独島)の西北西約45キロ付近の海域を航行し、日本が主張する排他的経済水域(EEZ)内に入った。調査船はさらに約1時間後、竹島の領海に入った。海保は巡視船「だいせん」から無線などで調査の中止を要求している。
韓国の調査船は速力15ノット(時速28キロ)で東南東に向けて航行。外観から調査機器などは確認されていない。韓国海洋警察庁の警備艦が同行している。海保は作業内容などを問い合わせたが、調査船は「韓国EEZでの海洋調査であり、妨害しないでほしい。使用資器材は回答できない」と返答した。
海保は巡視船を並走させ、「わが国EEZ内では同意のない海洋調査は認められない」と中止を要求したが、調査船は無視し、午前7時45分には竹島の西北西約22キロ(12海里)付近の日韓両国が主張する領海に入った。
(毎日新聞) - 7月5日12時26分更新
まるで北と南、申し合わせたかのよう。盧武鉉のことだから、北のミサイル発射日時をなぜか事前に正確に知っていたとしても、不思議ではないが。
もはや彼らにつける薬なし。
2006.6.23(Fri)
仮想敵国
韓国大統領に盧武鉉が就いてからというもの、反日反米親北朝鮮な言動を事あるごとに取り続け、どんどん妙な方向にいってるなとは思ったが、どうやらこの大統領はまじでやばいな。
とりあえず、この記事を貼っておく。
『日本が挑発できぬ防衛力必要=竹島問題で強調−韓国大統領』
【ソウル22日時事】韓国の盧武鉉大統領は22日、青瓦台(大統領官邸)で開いた海洋警察庁関係者との昼食会で、竹島(韓国名・独島)の領有権や日本との排他的経済水域(EEZ)境界画定問題に関連して「相手が挑発した時に『利益より損害が大きい』と考えるような防衛的対応能力を備えることが重要だ」と強調した。「われわれは少なくとも、日本が挑発できない程度の国防力は持っている」とも述べた。
盧大統領の意図は、海洋警察関係者に任務の忠実な遂行を促す点にあったとみられる。ただ、日韓関係が冷え込んでいる最中に、両国が対立する問題に関し、相手側の威圧的行動を想定したような大統領発言は、波紋を呼ぶことも予想される。
(時事通信) - 6月22日19時1分更新
韓国は日本に対して武力行使も辞さず、と言っているようなものだ(いや、中国や北朝鮮が日本に対してこういうことをいっても別に驚きはしないが、まがりなりにも民主主義を標榜している韓国が、日本に対してこんなことをダイレクトに言っちゃダメでしょう)。反日思想これに極まる。この大統領なら、本気で北朝鮮の核開発及び弾道ミサイル開発を歓迎してもおかしくはあるまい。統一の暁には、それらの軍事力を韓国も得ることになるのだから。実際、テポドン2号をいち早く人工衛星打ち上げ用だとして、北朝鮮の擁護に回ってるし(韓国内では“【社説】世界中が「ミサイル」だと言うのに、「人工衛星」と言い張る韓国政府”というような主張もあるようなので、盧武鉉だけが異常なのかもしれんが)。
韓国における世論がこの大統領と同一ベクトルを有しているのだとしたら、こんな野蛮な国とは正直、付き合えないな。
2006.3.7(Tue)
はやぶさ!
おぉぉぉ!なんだかものすごい惨状っぽいけれど、生存確認ができて何よりだ。
なんというか、んん、感動した。
地球からの距離は3億3000万km
松浦晋也のL/D 2006.03.07の記事より
途方もない距離…。でもなんだか近しい気分。
2006.2.22(Wed)
『あかり』
祝!M-Vロケット8号機打ち上げ成功(本日早朝)。
祝!H-IIAロケット9号機打ち上げ成功(2月18日午後)。
ポンポンと、好調に打ち上げが成功してうれしい限り。
軌道に投入されたASTRO-Fの愛称『あかり』というのは、なかなかいい名前かもしれない。自身が明るく輝くのではなくて、宇宙の始まりの“あかり”を、マイナス267℃に冷却した口径約70cmの望遠鏡で観測する…。冷え冷えなのに、どことなく暖かな感じがするので不思議。
願わくば長命でありますように。
2006.1.24(Tue)
祝!打ち上げ成功
H-IIAロケット8号機、打ち上げ成功!
陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS)、太陽電池パドルの展開無事終了!
リアルタイムで打ち上げ状況を見守ろうと思っていたのだが、午前中、いろいろと調べ物があり、気が付いた時にはすでに打ち上がっていたのだった。昨日のTPS/Jメールの1月23日臨時号(YMコラム)を読み、なんとなく「これなら大丈夫かも?」と思っていたので、あまり心配はしていなかったけど。
まぁとにかく新年早々、幸先がよい。この調子で来月の9号機も無事に打ち上がりますように。
2005.12.22(Thr)
はやぶさに関する勘違い記事
研究の失敗に寛容な風土はできるか(12/21)
(NIKKEI NET:NETアイ プロの視点 ハイテクと社会 清水正巳編集委員)
上記のような記事が掲載されていることを知ったのは、いつものように松浦氏のサイトをチェックしていた時だった。
「はやぶさリンク」:日経新聞・清水正巳編集委員の記事に関して
というわけで、冒頭リンク先の清水氏が書いた記事を、改めて読み返してみる。…唖然とした。いろいろ人によって状況の捉え方は異なるとはいえ、これはあまりにひどすぎやしないか。
冒頭からして、こうだ。
成功も失敗もあやふやにして逃げを打つようなプロジェクトの進め方は、科学技術への失敗に寛容な風土を築くという点ではマイナスではないか。
NIKKEI NET:NETアイ プロの視点 ハイテクと社会 清水正巳編集委員 より
どこいらへんが、あやふやなのだろうか?例えば、こちら『「はやぶさ」の着陸成功とサンプル採取の実施について(資料)』には、きっちりと今回の“はやぶさプロジェクト”の目標と、達成度を明確に示しているではないか。“逃げを打つようなプロジェクトの進め方”ともあるが、いったい何を指してそう書いたのか、理解に苦しむ。もしかしてサンプル回収の成否が不明な点をもって、そう述べているのだろうか。不明なことを不明と言って、どこか悪いのか。データがすべてダウンロードできていないのだから、わからないのは当然だ。
まだまだつっこみどころが満載の記事だが、技術者として、この記述だけは絶対に許せない。
信頼性を重視するのはそのためだが、その思想がない探査機ではいい加減な成果でよいということなのだろうか。
NIKKEI NET:NETアイ プロの視点 ハイテクと社会 清水正巳編集委員 より
はやぶさほど満身創痍になりつつも、いまだ帰還の可能性が高い船(『「はやぶさ」探査機の状態について』を参照)を、“その思想がない探査機”と言い切っている。は?その根拠は何?
JAXAにおかれては、今後このような勘違い記事が量産されぬよう、もっと派手に広報活動のほど、お願いしたい。とはいえ、思い込みの激しい人には、何を言っても無駄かもしれないが…
2005.12.15(Thr)
はやぶさ
スラスターの不調依然回復せず。どこかにある燃料漏れにより、キセノン噴射でもその力を打ち消すことはできなかった。が、外乱はやがて収束に向かう(予定)。
1年かけて復旧を試みるため、地球帰還は2010年に延びた。2010年といえば…、みこりんが13歳、ちょうど中学1年生になる頃だ。果てしなく未来というわけではない。いや、たとえ帰還が1万年後になろうとも、そのときには「おかえりなさい」と伝えたい。
*
【はやぶさ系FLASHへのリンク】
2005.12.7(Wed)
はやぶさのその後
はやぶさのスラスターは依然回復せず。しかしイオンエンジンに使用するキセノンガスを噴射することで、姿勢制御が可能となる見通しが立ったようだ。帰還が遅れても、無事に戻ってくることができそうで、少々安心。満身創痍ながら、まさに不死鳥のごとき“生命力”。
小惑星イトカワ着陸時に作動するはずだった弾丸発射のシーケンスを、止めるコマンドがまぎれていたらしい。謎すぎる。このコマンドが実行されていれば、弾丸は発射されなかったと考えるのが妥当。ところが弾丸発射装置の温度は1回目の着陸時よりも高くなっており、この現象は逆に弾丸発射を肯定するものとなる。…着陸の前後、はやぶさにいったい何が起きていたのだろう。
やはりイトカワ星人が……。あぁこんなときこそ、随伴機による生中継ができておれば一目瞭然だったかもしれないのに。
せめてアンテナにジンバルがついていれば(探査機の姿勢に関係なく地球方向を指向可能)、こんなにデータ解析(というかデータのダウンロード)に時間がかかることもなかっただろうに。今回の教訓として、次回からの探査機にはジンバルつけることができれば。でも予算つけるところがそれを理解してくれるかどうか……
2005.11.29(Tue)
はやぶさピンチ
「はやぶさリンク」:速報、はやぶさ、A/B両系統のスラスターでトラブル発生
冗長系になっている両方の系統のスラスターが不調とは。まるでイトカワからの離脱を許さない“何か”が存在するかのようだ。
何が起きているのか現状を把握するには、探査機からのテレメトリデータが必要。でも、姿勢制御が正確に行えないので、データの受信ままならず。NASAの70mアンテナを使えばなんとかなりそうだが、そのアンテナは他のミッションで使用中なので、簡単には使わせてもらえない。
日本が独自のアンテナを持っていれば…、と今更ながら思う。何事につけても金だ。金さえあれば。今回のミッションにしても、金と引き換えに人的資源の酷使でどうにか乗り切ってきたようなもの。管制室にリポDの箱が並ぶような過酷な状況にしないために、もっとうまい方法を考えないと、この先も困難ばかりがやってきそうだ。
宇宙は金になると思うのだがなぁ。たとえば惑星探査機を送り出す場合、探査機本体とは別に、カメラマンとなる随伴機をペアにしておけば、タッチダウンの瞬間だって、そうとう見ごたえのある映像がとれたんじゃなかろうか。探査機の表面に“Canon”とか“TOYOTA”とかスポンサーがついててもいいじゃん。『未踏のフロンティア イトカワ』って写真集だってDVDセットだって出せるじゃん。
“はやぶさ”関連のニュースがいまいちメディアで盛り上がってないのは、そういう視覚的に訴えるものが少なすぎたからではないかと思う。私は脳内で懸命に映像化を試み、その瞬間を自分だけの決定的瞬間にしたが、あまり宇宙に興味のない人には、専門的なデータの羅列を示しても理解してもらうのは難しいだろう。というか無理。
ビジュアル収集専門の随伴機、いくらくらいで作れるかな。探査機本体にくらべたら、オマケみたいなものだろうけど。それにしても、くやしい。くやしすぎる。
2005.11.27(Sun)
その後の、はやぶさ
Licとみこりんが、子供会の集まりでモーニングしに出かけていくのを、まどろみつつ聞いていた。なんだかとてつもなく長い夢を見ていたような気分だったが、まだまだ寝足りないらしく、再び眠りの中に落ちてゆく。
はやぶさの姿勢制御は取り戻せたのだろうか。ずっとそのことが気になっていた。
お昼過ぎ、ようやく目覚めた。でもなんだか頭が重い。しかも寒気がする。
とりあえず、はやぶさ関連の話題を探すが、今日はあまり動きがない。動きがないということは、良くも悪くもなってはいないということか。
昼食後、再び猛烈な睡魔に襲われる。そのまま階段を上がり、布団の中に潜り込んだ。爆睡。たぶんはやぶさの夢を見ていたような気がする。イトカワ星人がちょろちょろとはやぶさのスラスター周りに取り付いて、なにかをしている様子とか。やっぱりイトカワ星人の仕業か…orz
夜、ふっと目覚めると、ちょうど晩御飯の用意ができたところだった。相変わらず眠気は残っていたが、お腹はちゃんと空くらしい。…と、ここまで書いてきて、晩御飯のメニューが思い出せないことに気付く。かなりやばい。
2005.11.26(Sat)
はやぶさ、ダッチダウン!!
昨夜からPCの前で寝ずの番。JAXA TVとHAYABUSA Liveと、松浦氏のサイトと、野尻ボードの4つほどを転々と彷徨いつつ、じりじりと降下してゆくはやぶさの状況をかなり緊張して見守った。
はやぶさが高度100mに達するまでが長かった。しかし、100mを切ったあたりから、するするっとあっというまに高度14m、緊張の一瞬だ。なかなか各サイト更新されない。JAXA TV によるライブ中継は音声がないので、どのような状況なのか把握しづらいものがあったが、かえってそれが緊迫感を増してよかったのかもしれない。
このへんで、かなりどきどき。も、もしかして…。悪い予感が。
「はやぶさリンク」:3つ目のターゲットマーカーを放出せず、前回のマーカーを使用
これを見て、を、これはいけるかも?と根拠のない自信(私が自信をもってもまったく役立たない)が。
起きて来たみこりんのために目玉焼きを作りながら、待つ。
食べ終えた頃に、件のシーンがあったらしいが、残念ながら見逃すorz...
よっしゃー!たぶん、はやぶさの制御ソフト書いた人、感無量だろうなぁとうらやましく思いつつ、はやぶさの無事を喜ぶ。ターゲットマーカー残ってるから、まだやろうと思えばもう1回。
それにしても、3億km彼方の探査機を自在にあやつる様は、ほんとうに素晴らしい。自律制御ソフトもなかなかのものだと思う。実環境でのテストができないので、相当苦労したのでは…。
今この瞬間を共有できたことが、まだ信じられない気持ちだが、よい時間をありがとう。
2005.11.24(Thr)
今日のはやぶさ
「はやぶさリンク」:25日から26日にかけて第二回着陸を実施
ますます目が離せなくなってきた。今度こそ夜を徹してモニターしておかねばなるまい。どうか壊れませんように。
2005.11.23(Wed)
はやぶさ、タッチダウン!
どうやらタッチダウンしていたらしい。GJ! はやぶさ
どんな障害物があったのか、今後のデータダウンロード待ち。岩だったのだろうか。岩じゃない、“なにか”が映ってたら興味深いのだが…
2005.11.20(Sun)
はやぶさ、タッチダウン…
明け方に、遥か宇宙の彼方で“はやぶさ”が小惑星イトカワにタッチダウンを試みる。リアルタイムで状況を追ってみたい気持ちは有り余るほどあったが、どうしても睡魔に勝てず、昼まで爆睡。だめだめである。
午後、Webを回って情報収集。こういう時、頼りになるのは昔から松浦氏のサイト(今回はこちら、はやぶさリンク参照)。
小惑星表面約17mまで降下して、そこからなにやらあやしげな挙動に入ったらしい。でも地球からの距離を考えると、誤差の範囲のような途方も無い精度で制御していることが想像できる。ここまで行っただけでも大成功では。
あやしげな挙動に入ってる時にいったい何が起きていたのか。JAXA推定では小惑星表面をゆるやかにドリフトしていた…。私の脳内ではこうだ。その時、小惑星表面からサンドウォーム(by『デューン/砂の惑星』)のようなヤツが地を割ってするするっと伸びてきた。そして、はやぶさを「はぐっ」。でもおいしくなかったので、はやぶさを放し地面の中に戻っていった…。うーん、マンダム。
ところで今回、はやぶさは88万人の名前を記したターゲットマーカーを持ち込んでいた。そこには、うちの家族3人分の名前も入っている。そのターゲットマーカーの小惑星への投下は成功したらしい。よくやった、はやぶさ。
というようなことを、みこりんに話して聞かせたら、なにやら神妙な顔つきで「なんでそういうことするの」と怖そうな声。どうやらみこりんは、自分の名前が宇宙人に知られて、連れ去られるんじゃないかと思ったらしい。まぁそういう可能性も、まったくゼロとは言えない…、かな。でも宇宙人に漢字は読めないから、と安心させたが、みこりん的にはどうにも不安がぬぐいきれないようだ。
みこりんに『未知との遭遇』もしくは『E.T.』を見せてやったらどんな反応するかな?と興味が湧いたので、近々実行してみる予定。
2005.9.20(Tue)
Moon
月へ。
生きている間に、月面からの中継が見られるだろうか。たぶんみこりんの子供の世代には、火星にヒトが到達してそうな気もする。うらやましい。
それはともかくとして、結局、宇宙ステーション、活躍する間もなく廃棄ってことになりそうで、心配だ。日本のモジュール“きぼう”が打ち上げられる日は、本当に来るのだろうか…。とっても微妙。
2005.9.18(Sun)
お月見
午前中、クルマでちょっと行ったところに新装開店したスーパーがあるので、みこりんと偵察に行って来た。みこりんは以前からこのスーパーに興味を示しており、いつ開店するのかと、心待ちにしていたのだった。
わりと広い駐車場にクルマを停め、中へ。雰囲気は、いわゆる普通のスーパーな感じ。生鮮食料品が3方の壁沿いにずらっと並び、その間の棚々には乾物とか日用品とか。
そして今日の特選品が、入ってすぐのところに置いてあった。“月見団子”である。
みこりんは昨日あたりから、今夜が満月であり、お月見をすべきと主張していたので、3種類くらいある団子の中から好きなのを選ばせてみた。じつはみこりんは“あん”に弱い。しかし団子(中には饅頭っぽいのもあり)には、ことごとく“あん”が使われていて、みこりんはしばし躊躇していた。
が、やがて意を決したかのように、1つのパッケージを掴み上げ、「これにする」と言った。月見饅頭5個セットである。
*
そして夜。昼間のうちからサンルームに出しておいたデッキチェアは、東向き。ちょうど月も東の空をゆるやかに昇ってくる真っ最中。夜空はうっすらと雲に覆われ、月の輪郭をぼかしている。
月見饅頭を持ち、椅子に寝ころんだみこりんは、月を見上げつつひと囓り、ふた囓り。夕方見たときよりも、月が高くなっているという重要なポイントを指摘したみこりんは、ゆっくりと饅頭を1つたいらげると、ささっとリビングへと戻っていった。
満足したらしい。
けっこう形式にこだわるみこりんであった。
2003.12.9(Tue)
「のぞみ」から「はやぶさ」へ
奇蹟を願っていたのだが、やはり火星探査機「のぞみ」の火星周回軌道への投入は断念されたようである。残念だが、よくぞここまでもってくれたという思いの方が、今は強い。この経験を活かして、次の「はやぶさ」の成功につなげてほしい。
「のぞみ」の時には、まだみこりんが生まれてなかったというのもあり、名前を載せてもらってはいなかったのだが、「はやぶさ」には我が家の家族3人の名前が載っている。ぜひとも無事に着陸を果たしてもらいたい。
2003.8.20(Wed)
星と星座
かねてよりの計画通り、みこりんの誕生日プレゼントとして図鑑を買ってやるべく、本屋に向かった。みこりんのリクエストは『星と星座』そして『宇宙』だったが、残念ながら『宇宙』の方はまだ発刊されていなかった。続刊ということになっているので、クリスマスには間に合うかもしれない。
『星と星座』だけでは何なので、定番の『動物』も買ってやった。最近の小学校では、ゆとり教育とやらで生物の名前もほとんど教えなくなったと聞く。学校で教わらないなら、自衛するまでである。みこりんには、図鑑で生物の豊かさをたっぷりと味わってもらいたい。
家につくなり、みこりんは『星と星座』を開いてみている。これには付録として星座早見盤がついていて、おおいにみこりんの興味を惹いたらしい。何をするものなのか、どうやって使うのかとか、質問の嵐。24時間表記の時刻を、みこりんはまだ知らないので、22時が夜の10時というのをどうやって教えたもんかなと悩んだものの、とりあえず日付と時刻を合わせてやると、今の星空の様子がわかるんだよと言っておいた。ためしに今日の現在時刻に合わせてやったのだが、空は相変わらずの曇天で星はほとんど見えず。これでは比較のしようもない。もっと星のきれいな場所ならば面白いだろうになぁ。と思ったが、こればっかりはどうにもならない。想像の世界で星空を堪能するしかあるまい。
みこりんは星座早見盤がどうやって機能するものか、おそるべき幼児の勘とでもいうやつで、おおまかに悟ったらしい。何事か納得したように頷いている。自分で日付と時刻をくるくる回して、星座が回転するさまを観察していた。すると突然「ちきゅうはどこをまわってるの?」と問われた。惑星が太陽を中心にして回っていることを、みこりんは知っている。だから、地球も星座早見盤に現れるはずと、そう思ったのだろう。
地球から見た星空を表しているから、地球の動きはここには出てこないのだということを説明したのだが(というか星座の動きが、そのまま地球の動きを表しているわけだが)、こちらはちょっと難しかったようで、困ったような表情をしていた。まぁ徐々にわかってくるだろうから、今は焦らず騒がず星座を楽しもう。
図鑑に合わせて“ステラナビゲータ”があれば、みこりんの謎もわりと容易に解決するかもしれない。投資するなら、星に興味を持っている“今”、が最適かも。
2003.8.10(Sun)
火星
約8時間半ほどで実家にたどりついた。目立った帰省ラッシュがなかったわりに時間を食ってしまったのは、途中のSAでランチとディナーをゆっくりととっていたからに他ならない。それ以外は、耐え難い渋滞もなく、幸いであった。
庭にクルマを乗り入れ、荷物を玄関に運び込んでいても、いっこうに中から誰も出て来る気配がない。明かりはついているのに、妙なことだ。いつもならばクルマの音をききつけて、あらかじめ出迎えてくれるというのに。
もしや誰もいなかったりして…。と思いつつ、リビングへと続くドアを開けた。はたしてそこには、父母祖母がきょとんとしてこちらを見ていた。「あら、おかえり」と、なんとものどかなことである。もしや耳が遠くなってきているのでは、という予感もちらり。
明日は午後から雨の予報。そこで、火星を見るなら今夜しかあるまいと、望遠鏡をセットする。ところがターゲットスコープの調整がずれていて、再設定に手間取っているうちに、火星はすっかり雲の中に隠れてしまった。みこりんには、ぜひとも火星を見ておいて欲しかったのだが、仕方ない。とりあえず月面を見せてやる事にした。これはこれでよい思い出になることだろう。私も初めて望遠鏡で月面のクレーターの影を捉えた時には、けっこう感動したものだ。
みこりんは右目で、じぃっと接眼レンズを覗き込んでいる。満月に近い月明かりは、かなりの光量で、みこりんの瞳にまばゆい光輪を投影しているのが横からでも見えた。
火星を隠した雲は、微動だにせずそこにあった。
*
夜遅く。みこりんはいまだ眠りについてはいなかった。環境が変わると、いつもこうだ。ちょうど火星にかかっていた雲も晴れていたので、再度みこりんとLicをつれて、ベランダへと上がる。最高倍率約160倍で、火星を捉えた。
…お、大きい。私が子供の頃に見た火星よりも、5倍ほどは大きく見えているような気がする。極冠の白い輝きが目に眩しい。赤い表面にも、なにやら筋が何本か見て取れる。ここまではっきりと火星の姿が確認できることに、自分自身驚きつつ、みこりんに代ってやった。どんな反応を示してくれるだろうか。
ところが、みこりんはほんの数秒覗き込んだだけで、望遠鏡から目を離した。もういいらしい。本来、火星はどのくらいの大きさに見えるものなのか、を知らないみこりんにとっては、先の月面ほどのインパクトはなかったかもしれないなぁ…、と思ったりもし。まぁいつか思い出してくれたら、それでよしとしよう。みこりんの誕生日プレゼントに欲しいものは、今でも『宇宙の図鑑』なので、星に興味があることは間違いなさそうだし。
2003.7.24(Thr)
赤い星
火星大接近を間近に控えて、今、東の夜空には赤々と明るく輝く惑星1つ。昨日の雨で、大気がめずらしく澄んでいるため、いつになく鮮やかに星々が見える。でも、天の川までは確認できない。
Licと火星を見上げてみる。双眼鏡を構えたLicは、なかなか腕のぶれを抑えられないようだ。やはり高倍率で星を狙うなら、三脚は必須か。私も双眼鏡を覗いてみたが、10倍はともかく30倍では手ブレが激しくピント合せもままならなかった。お盆休みに実家に帰った暁には、天体望遠鏡で再チャレンジしよう。このチャンスを逃す手はない。
ところで、近頃みこりんは6歳の誕生日プレゼントに『宇宙の図鑑』を欲しがっている。保育園でプラネタリウムに行く機会があるらしいのだが、そこでいろいろと刺激を受けてきているようだ。みこりんにも、この赤い星を見せてやろう。できれば天体望遠鏡で、細かく大気の模様までくっきりと。
子供の頃、火星大接近の年には大災害やら戦争が起きる、なんて予言があったような気がするが、あながち外れてはいないかも、と思う今日このごろである。
2003.6.6(Fri)
うっかり
MUSES-C打ち上げに関連して、「星の王子さまに会いに行きませんか」というキャンペーンが実施されていた。簡単に概要を述べると、探査機に申し込んだ人の名前を刻んだプレートを乗っけて、目的地である小惑星1998SF36に置いてこようというもの。もちろん我が家も家族の名前で申し込んでおいた。
探査機そのものは先月の9日に打ち上げが無事成功して、“はやぶさ”と命名され順調に飛行している。ところで、このキャンペーンに連動して、メモリアルプレートの販売も行われることになっている。もちろんこちらも申し込んでおいたのだが、先日確認のメールが届いていた。
曰く「仮申し込みを本申し込みと勘違いしている人が多い」らしいとのこと。ほー、そんなうっかり者がいるとはねぇ…、なんて思っていたのだが、ここで気付く。そういやうちも仮申し込みしかしてなかったような。
すでに締め切りは過ぎていたのだが、そのようなうっかりした人のために期限が延長されていた。ありがたやありがたや。さっそく本申し込みをして、本日振込も無事に済ませることが出来た。あとは届くのを待つばかり。
次はぜひとも月か火星に挑戦したいものである。いや、本当は本人が行けると一番いいんだけど…
2003.4.20(Sun)
宇宙服
体がすっぽり入れるくらいのビニール袋や、紙袋を加工して、みこりんが服を作っている。上下一揃いの服を着込んだみこりんは、その出来栄えを私に確認してもらおうというのか、目の前でくるりと回ってくれた。継ぎ目には、ビニール紐を通して結んでいたり、一風変わった雰囲気の服に仕上がっていた。
いったいこの服はなんであるのか。興味を引かれた私は、みこりんに聞いてみることにした。
「うちゅうふく」と、みこりんは答えた。みこりんがどうして“宇宙服”なんて言葉を知ってるのかと一瞬思ったが、そういえば以前、スタートレック・シリーズを一緒に見てる時に教えてやったような気もする。そのことを確認してみると、みこりんは新たな閃きがあったらしい。上着に、ウォーフのトレードマークである“片襷”(劇中、あれがなんという名前で呼ばれていたのか覚えてないけど)の絵を描き始めたのだった。しかも星マーク付き。
さらに宇宙服ならば、ヘルメットとか手袋とかブーツもいる、ということにみこりんはすでに気付いていた。さっそく厚紙を折ってヘルメットを作り、ビニール袋を両手両足に巻き付けて、手袋とブーツの代りにしていた。顔面を覆うバイザーは、透明ビニール袋の両端に輪ゴムを付けて、マスクのように装着して完成だ。
左腕には、入園式でもらってきたワッペンをくっつけて雰囲気を出している。じつに芸が細かい。でも、なんだか宇宙服というよりは、あやしげなロボットのようにも見える。
とりあえず写真を撮ってやる事にしたのだが、ポーズの瞬間、みこりんは敬礼してくれた。この動作はスタートレック・シリーズではなかったはず。いったいみこりんはどこで覚えたのか。最近、宇宙関係の映像を見たといえば、BSで『ライト・スタッフ』をやってたくらいだが……。
*
夜、みこりんが寝入ってからも、宇宙服のことが頭から離れずにあった。宇宙服…、みこりんはどこからそのインスピレーションを得たのか。
何気なく冷蔵庫の方を見た私は、そこに重要なモノが貼ってあるのにようやく気付いたのだった。そこに磁石で貼ってあったのは、毛利さんのブロマイドである。オレンジ色の宇宙服を着込み、ヘルメットを抱えた姿で立っている図だった。かれこれ4年ほど前に、JEMの愛称募集に応募した際、NASDAから送ってきてくれたものだ。みこりんが小さい頃から、そのブロマイドは冷蔵庫のその場所に、ずっとあった。
謎は全て解けた…、ような気がする。
2003.3.28(Fri)
雑感
“イラク戦争 「兵器で人の絆は断てぬ」NGOの2人がメール”
というか、そんなことは当たり前なんでは?戦争が怖いからといって、家族ほったらかしにして逃げるヤツなんているのか?こういう感想が出てくるということは、戦争で人の絆は絶たれると思ってたってことなんだろうけれど、そっちのほうが私には異質な考えのように思える。まぁ、祖国防衛という意識の低い日本ならでは、という気もしないではないが。
ところで偵察衛星の打ち上げに反対する国会議員というのも、まったく妙なものだ。どこの国の利益を代弁してるのやら。
2003.3.11(Tue)
根気
SETI@homeが始まった当時は、会社のPCにクライアントソフトをインストールして実行させていたものだが、いつのまにか止めてしまっていた。自宅のPCも、現在は常時起動しているのはLicのやってる『アッピー』か、私のやってる動画変換処理、になってしまっている。常時起動しているPCは他にもまだあるので、そいつにSETIらせてもいいのだが、ついつい明日やろう次やろう、と延び延びだ。
薄々感づいてはいたのだが、私は結果のなかなか見えない根気のいる作業が、かなり苦手らしい。逆に言えば、何か画期的な前進があれば、たぶん今夜にでも再開するような気がする。でもまぁ思い出したのも何かの縁かもしれないので、週末にでもインストールしてみようかなと思っている。空いたマシンパワーをただ温存するだけというのも、もったいない話だし。私の生きてる間に、何か結果が出ればめっけものだ。