2003.11.1(Sat)
寄せ植え
みこりんとLicが音楽教室に行っている間、じつに久しぶりにホームセンターへとやってきた。園芸コーナーでは、シクラメンやジュリアン、パンジー、ビオラといった面々がずらっと揃い、すっかり冬の雰囲気である。季節はいつのまにやら、秋から冬へと移行していたのだ。チューリップの球根は、完全に出遅れてしまった感じで、もはや残り物セールくらいしかない。香りの素晴らしいオレンジ色の“バレリーナ”を補充しようと思っていたのだが、手遅れだったか。
来春のチューリップは、今年の分の葉っぱを楽しむこととして(球根を太らせれば再来年にはまた開花してくれるだろう)、この夏の間、ずっと玄関先をからっぽのまま過ごしたテラコッタに、何か寄せ植えしてみようと思いつく。昨年はパンジーを植え込みすぎてジャングル状態になってしまったので、今年はちょっと余裕を持った作りにしよう。
とりあえず、脇を固めるパンジーを選ぶ。4株、これ以上多いと、昨年の二の舞になる。色は派手過ぎず、かといって寂しすぎず、中央に来るべきメインの花を引き立たせるような、ふわっと暖かみのある色彩が欲しい。
迷いに迷って、モルフォ蝶の名前を持つ品種に決めた。その名の通り、美しい紫系の色をしている。これに取り囲まれる中央の花を何にするか。少し背の高いものがいいようにも思ったのだが、花の色を強烈に印象付ける鮮烈なピンクということで、ミニシクラメンにした。ここ数年はシクラメンといえば、ずっと外植えである。室内用の大きくて豪華なやつは、夏越しが面倒なので食指が動かないのであった。
パンジーとシクラメン、これだけでも寄せ植えとしてのカタチは整っているわけだが、少々色彩に乏しいような気もするので、背後にちょっと立体感を付けるべく、やや背の高い初恋草を1株選び出した。花の色はオレンジ色。ピンクのシクラメンと並べると、ちょうどいい具合だ。
帰宅後、さっそく寄せ植えてみた。晩秋の夕暮れは、ほどよく肌寒く、土が手に冷たい。やはり土いじりするのは5月と9月だなぁ、などと思いつつ。
パンジーがなんだかへたっているような気がしたが、じきにしゃんと自立してくれることだろう。来るべき冬に備えて、玄関先は盤石となった。あとは花壇の方だが…、こちらも折りを見て整理しよう。
2003.11.2(Sun)
焼き
みこりん待望のバーベキュー日和である。さっそく食材を買い込んできて、庭で焼きの準備にとりかかった。ふと傍らを見れば、枝垂染井吉野の枝にぽつりぽつりと花が咲いている。狂い咲き、か。ここのところ暖かな日が続いたから無理もあるまい。
ゆく秋を儚んで、バーベキューの開始である。みこりんはお皿に肉やらキノコやらを乗っけて、黙々と食べている。そして、ときおりふっと空を見上げ、そのまま縁台に寝ころぶのだ。どうやらみこりん、この動作が気に入っているらしい。抜けるような青空とはいかないのが残念だったが、流れゆく白い雲を見ていると、時間の経過もゆるやかになるような、気がする。
私はひたすら焼いた。この炭の焼ける匂いが、たまらなく好きだ。来年こそは、これを真夏の海岸でやりたいものだと思いつつ、トングで肉を裏返す。したたる脂、燃え上がる炎、あぁ…、なにもかも、みな懐かしい。
みこりんは「バーベキューは、おりょうりせんでいいで、はやくていいねぇ」なんて言っているのだが、焼きに入るまでの準備時間を含めると、普通に料理するより時間かかっているような。というか、焼く工程は“料理”には入らないのか。みこりん的には、ただ焼くだけのものは“料理”の範疇には入らないらしい。ま、まぁいいか。私は炭を焼ければ楽しいんだし。
腹一杯。ちょっと食材を買い込みすぎたかもしれない。缶チューハイの酔いも、いい感じに回り、しばし縁台にてくつろぐ。庭の花壇でうなだれているヒマワリの残骸が、なんだか夏の亡霊のようでちょっと怖い。今年の夏は、花壇大失敗だった。きれいに咲きそろったのはこの“ゴッホのヒマワリ”程度で、あとの種から育てた苗は、ほとんど全滅か雑草に負けてひょろひょろりん。
土がよくなかったのかもしれない。地植えにした状態で、生長がぴたっと止まったような感じだったし。この冬、じっくり土づくりからやり直しだ。
2003.11.3(Mon)
クリスマス・プレゼント
雨。
みこりんは、クリスマスに欲しいものが3つあるという。もうそんな季節なのかと思いつつ、なぜ3つなのかと聞いてみると、去年3つもらえたから、今年もまたもらえるのではないか、ということのようだった。よく覚えているものだ。
むろん双方の実家からと、私(とLic)の分で3つは、まちがいなく届くであろう。
みこりんは、サンタさんに何が欲しいかちゃんと伝わるかな?ということを心配していた。今年もまた絵に描いて窓に貼っておけば大丈夫かな?というので、私は「そうだねぇ、とーさんにわかるように描いてくれてれば大丈夫だよ」と答えておいた。いや実際、みこりんが何を欲しているのか、この時点では謎なのである。とんでもないものでなければよいのだが。
2003.11.4(Tue)
朝の4分
今日から職場が新しい建屋に変更となる。問題は、門からの距離であった。これまでは門から歩いて2分ほどの距離にあったのだが、今度の場所は別の門から歩いて6分という場所にある。その差、4分。とはいえ、朝の4分といえば、とても重い。4分あったら、魚達に餌やりもできるし、ウズラのケージから覆いを外してくることも余裕でできる。すなわち、確実に4分は早起きしなければ間に合わないということだ。
私もLicも、そろって朝が弱い。みこりんはたまに早起きしてる時もあるが、寒くなってからは布団が恋しいようだ。そんなものだから、今朝は起きるのにかなり苦労した。布団から這い出すだけで、朝のエネルギーの大半を費やしてしまったような気もする。これから毎日こうなると思うと、じつに気が重い。が、そんなことばかり言ってもいられないので、これを機会にちょっとずつ早起きしてみようかな、と思うのである。みこりんが小学生になったら、どうあがいても7時起きは免れないのだから。
2003.11.5(Wed)
外国人プレイヤー
みこりんが眠ったあとは、まったりと『FINAL FANTASY XI』に浸る時間。今宵はソロにてレベル上げでもしてみようと、狩り場へと向かった。
マップの中には、レベル上げに向いた狩り場というのがある。モンスターが比較的多く出現するとか、逃げ場所が確保されているとか、いろいろだが、今夜向かった先はソロでも倒せて経験値も難易度の割に多くもらえるという、かなりおいしい場所である。山間の狭間にぽっかりと空いた窪地のような地形のその場所では、すでに2〜3人のプレイヤーが狩りの真っ最中。私もそこに混ざり、狩りを始めた。
30分ほどそうやってレベル上げしていたのだが、ふいにテル(直接会話)が届いた。英語である。先月末から北米でもサービスが開始されたのだが、サーバを日本人と外国人とで分けていないため、このような事態も珍しいことではない。
で、解読してみたところ、『出ていけ』と言っているらしい。どうやら発信人は、同じ狩り場にいるようだ。ぐるっと周囲を見回してみると、いた。タルタルである。
続けざまにテルが来る。『ボクの方が先にここにきたんだ』『そろそろログアウトしたら?』『獲物がいなくなっちゃう』etc... すべて英語である。英語でなくても、いきなりこんなテルをよこすようなヤツは無視するに限る。日本語だとなまじすぐに内容がわかるだけに鬱陶しいが、英語なのでぱっとみ何いってんだかわからないあたりは、ちょっと気が楽。そうやってしばらく何事もなかったかのように狩りを続行していたら、ヤツはいずこかへと去っていったのだった(注:FINAL FANTASY XI では狩り場の占有といった慣例はない)。
2003.11.6(Thr)
階段
さて、新しい仕事場は5階にあるのだが、この建物、1階部分が格納庫も兼ねているためちょいと天井が高くなっている。なので普通の建物の6階部分に相当する箇所が、5階というわけだ。そのため、人間用のエレベータが完備されているのだが、今朝はちょっと思い立って、階段で上ってみることにした。
3階(実質4階)までは、普通に上れた。4階(実質5階)から、ちょこっと足の筋肉が張ってきたような。そして5階(実質6階)、いきなり高負荷がかかって息切れが始まる。ぜぃぜぃと肩を大きく上下させて無理矢理空気を取り込まねば倒れそうな感じ。足の筋肉もかなり熱を持って、ぱんぱんになってきた。
ようやく到着。ドアを開ける。息切れはしばらく収まらなかった。
わずか6階分の階段を上っただけで、このありさまとは。我ながら情けない。しかしものは考えようである。もし毎日これを続けたら?おそらく来年の今頃は、余裕で階段を上り下りできているんじゃなかろうか。というわけで、今日からは階段を使うことに決定。
2003.11.7(Fri)
水栽培
みこりんのために定期購読している科学雑誌には、毎月付録がついてくる。先月号は『サフランの水栽培』だった。付属していたカエルを模した容器に水を入れ、暗がりの流し台の下に格納すること数週間、すっかりその存在を忘れつつあった頃、何かの拍子に扉を開けて思い出し、めでたく救出と相成った。
芽はひょろりと生白く、すでに5cmほどに伸びていて、先っちょから緑の葉っぱがツンツン出てきているのはまぁいいとして、問題は根っこである。暗がりに置いていたからかどうか定かではないが、なぜか下に伸びずに、上に伸び上がってきているのだ。まるで重力に逆らうかのように、無数の根っこが球根に沿って這い上ってきている…。ちょっと恐い図になってしまったのだが、このままだと永遠に水分が吸収できないんじゃなかろうかと心配になる。
日の光にさらしておけば、やがて根っこは下向きに方向転換してくれるのだろうか。もしも上向いたままだったら、水栽培止めて普通の鉢植えにしたほうがいいんじゃなかろうか。と思いつつ、今日も見守るのであった。当のみこりんは、根っこがそんな具合になっているのは特に気になっていない様子だが、このまま水栽培を続行して、この球根がこれからどうなってしまうのかを見届けるというのも、また1つの貴重な経験になるのかも。
2003.11.8(Sat)
雨の休日
例年ならもうとっくにタマネギ苗を買っている頃なのだが、今年はまだ販売店に出向いてないのでゲットできずにいる。もしも売り切れてたらどうしようという不安にさいなまれつつ、今日は久しぶりに市民農園にでも出かけて残野菜の整理でもしておこうと思ったのだが、猛烈な体のだるさに耐えきれず、そのまま布団へと逆戻り。次に意識を取り戻したのは、すっかり夜になってからのことであった。
眠っている間中、ひどくいやな夢を見ていたような気がするものの、目覚めてしまうと急速に夢の記憶は色褪せて、後味の悪さだけが取り残される。外は雨、明日も雨らしい。地元の航空祭があるというのに、なんということだ。
2003.11.9(Sun)
高下駄
案の定、雨。雨降りの中、航空祭に出かけてもあまり面白くなかろうということで、家でくつろぐことにする。みこりんも、昨日までは航空祭に出かけるのを楽しみにしていたのだが、雨の現実を直視したようで、ほとんどぐずることもなく私の言葉に従ってくれた。
しばらくしてみこりんは、自分のすべきことを思いついたらしい。空き缶にスチロールトレイで作った足底をくっつけて、高下駄を作り始めたのである。
その様子をそっとのぞき見ていたのだが、厚紙製の鼻緒までついた、かなり本格的なもののよう。どうやらみこりんは、この高下駄を使ってエレクトーンの足鍵盤を操作しようとしているらしかった。ときおりエレクトーンの椅子に座っては、高さを調整し、なにごとか考え込んでいる。
足鍵盤を十分に操作するには、空き缶の高さがちょっと足りなかったようだ。かなり無理して椅子に浅く腰掛ければ、どうにか高下駄の先端が足鍵盤にぎりぎり届く、といった状況である。それでも、諦めることなく高下駄に改良を加えているみこりん。いったいどうするつもりなのだろうと、さらに様子を窺っていると…
今度は椅子に腰掛けることなく、高下駄を履いて歩いてみている。足鍵盤の操作という当初の目的よりも、もっと面白い遊びを見いだしたようだ。みこりんは、高下駄が“ぽっくり”の代わりになるということに気づいたのだった。“ぽっくり”と違うところは両手で持つ紐がないことくらいだったが、空き缶でかっぽりかっぽり歩くのが、わりと楽しいらしい。わざわざ私の目の前まで歩いてきて、出来映えを披露してくれたほどだ。
しかしながら、みこりんも赤ん坊の頃よりは随分と大きく重くなった。紙の鼻緒は、みこりんの体重を支えるには強度が十分ではなかったのだ。“ぶちっ”と切れる、紙の鼻緒。ばたっと倒れ伏すみこりん。テープで補強してなおも遊ぼうと試みるみこりんだったが、やがてそのテープも使い切ってしまい、途方に暮れる。そのテープは、きらきらの紙が表側についていて、みこりんがとても気に入っていた物だった。
しょぼーんとした表情が、あまりにも落胆を表していたので、新しいテープを買ってやることを約束した。徐々にみこりんの顔からくらーぃ色彩が晴れてくる。テープは、工作好きのみこりんにとってなくてはならない必須アイテム。このくらいの出費でみこりんの創作意欲が復活するなら安いモノだ。新しいテープでみこりんが何を作ってくれるのか、楽しみである。
2003.11.10(Mon)
雨の出張
雨の中、前泊出張。ひどく寒い。
傘を持ち歩かなくてはならないので、雨の日の出張はできれば避けたいものだが…。ホテルは前回と同じ場所。しかも同じくツイン。とってもデジャブなひととき。
普段見ないTVを付けて、湯船にとっぷりと浸かり、ほどよくあったまったところでベッドに寝ころび持参してきた本を読む。じつに静かな夜である。以前、新宿に泊まった時には夜通し様々なノイズが窓の外から届いてきたものだが、渋谷から徒歩5分とはいえ、やはり住宅街はひと味違うようだ。
ところでここのベッドは前回もそうだったが、掛け布団は毛布だけ。救援物資などにありがちな、ちょっとごわごわしてて薄っぺらいタイプのやつ。それを2枚重ねしているのだけれど、これがどうにも重苦しい。足先をぎゅぅっと押さえつけられているようで、いまひとつ寝心地はよくないのであった。ま、宿泊代もそれ相応なので我慢我慢。今年度いっぱいは宿泊費は固定で出るので、浮いたお金で本でも買えるし(来年度になったら社内制度が変わって実費になるので、こんなとこには泊まらないだろうけど)。
2003.11.11(Tue)
キティちゃん袋
みこりんのおみやげリクエストは、案の定、キティちゃん缶シリーズだった。やはりこのシリーズは、みこりんにはとても受けがよいらしい。というかみこりんが欲しいのは、缶よりも、缶を入れてくれる袋のようなのだ。袋にも、ちゃんとキティちゃんのイラストが赤い色で印刷してあるので、普通のレジ袋にはない趣があるのだった。
みこりんは小さい頃から、何でも袋に詰めこむ癖がある。その用途にこのキティちゃん袋は最適らしい。たぶん缶とか菓子がなくても、この袋だけあったらおみやげとして満足してくれそうな予感もする。次回は袋だけ売ってもらえないか聞いてみることにしよう。
2003.11.12(Wed)
地上波
地上波デジタル放送が始まったら、現行のTVは“唯の箱”になるとかいう話がそこかしこで聞こえてくる今日この頃。といっても、もともと地上波TVをほとんど見ない我が家には、あまり影響ない話ではあるのだが。現行TVは、地上波TVの受像器としてではなく、DVDの再生用モニタとかCSのモニタとか、そういう用途で使う方が圧倒的に多いので、地上波デジタル放送に全面的に移行した暁にも、すぐに買い換えが必要というような事態にはなりそうにない(教育TVを朝や夜に見ているみこりんには、多少影響あるかもしれないが)。
ただ1つ地上波で気がかりなのは、日曜夜の『THE鉄腕DASH』が見られなくなることくらいか。この番組だけは可能な限り見るようにしているので、できたら継続して視聴したい。どこかCSで放送してくれないかな。というかそんな先まで続いているのかという問題もあったり(ぜひ続いてほしいけど)。
2003.11.13(Thr)
運動
職場の引っ越しが、所属部全体ではなく、一部グループのみとなった関係上、会議などでは片道15分の道のりを徒歩で行くことになっている。往復だと30分である。そんな会議とか用事が一日に2回あったりしたら、移動だけで1時間だ。なんという無駄か。まぁそれはそれとして、よい運動にはなっているような気がするので、個人的には納得することにしている。
階段6階分の昇降も続けているので、最近、少しばかり足腰が丈夫になってきたような…、気がする。階段上りきっても、最初ほどは息切れしないし、足の筋肉もひきつらなくなってきたし。
一年後がちょっと楽しみ。
2003.11.14(Fri)
がーりがりと削る
肩車をしてとせがまれたので、リビングにてみこりんを肩車してやっていた。視線が高くなると、普段見えないものにもいろいろ興味が湧くようで、今日は“鉛筆削り器”が気になるらしい。手をうんと伸ばして高い場所にしまってあったそいつをつかむと、しげしげと見つめている雰囲気。やがて、「おりる」というので肩車終了。
みこりんはそれが何をするものなのか、ちゃんと知っていたらしい。自分の部屋に持っていくと、おもむろに鉛筆をがーしがしと削り始めたのであった。
その鉛筆削り器は、削りカスが容器内部に蓄積するタイプだったので、あんまり削っているとやがて大変なことになる。はたしてみこりんはその危機をどう乗り切るのだろう。そぉっと様子をうかがっていると、なんとみこりんは容器の蓋を外して、削りカスをティッシュの上に移し替えているではないか。いったいそんな技をどこで覚えてくるのか。あるいは、構造を見た瞬間に、どうすればよいのか把握したのだろうか。
結局、みこりんは鉛筆と色鉛筆各種、都合5本ほどを削ってしまった。針のように先端を尖らせても尚、ごりごりと削っている。よほど削りの感触が気に入ってしまったと見える。本当は鉛筆をナイフで削らせてやりたいのだが、これほど鉛筆削り器の味をしめてしまっては、いまさらナイフなんかでは削ってはくれないかもしれない。
でもまぁものは試しで、一度二人で刃物を持って鉛筆削りしてみようかなと思っているところだ。
2003.11.15(Sat)
日本モンキーパークへGO
雨の予報だったが、すかっと晴れ上がっていたので日本モンキーパークへ出かけた。今日はLicの会社行事で入園料がタダになるのだ。ただし駐車場代が1000円と、ちょっと高いので要注意(付近の民間駐車場なら500円とか800円とかあるのだが…)。
さて、施設名に“モンキー”と冠するくらいだから、当然のごとく園内には猿がたくさん飼育されている。が、みこりんの興味の対象は、併設されているレジャー施設の方にあった。午後から例によって音楽教室があるため、ここにいられるのも午前中だけ。というわけで、レジャー施設のあるゾーンへと急ぐ。
一日周遊券を手首に付けてもらっているので、乗り放題である。お金を気にせず、みこりんの気になるものから、順に制覇してゆくのであった(中には身長制限でダメなのもあったけど)。特にみこりんのお気に入りだったのは、水の流れるルートをマシンで巡回するタイプのもの。
みこりん、私、Licの順にマシンに座り、出発。水の流れで左右にぶれる独特の浮遊感が、なかなか楽しい。そして最後に5mくらい上昇して、一気に斜面を下り降りることになるのだが、この時みこりんはしっかり私の両脚の間にはさまって、頭をぐぐっと低く構え、ほとんどマシンの中に埋もれた状態になっていた。外の様子が分からないと恐いんじゃないかと思ったが、みこりん的にはその隠れた状態で加速度が加わるのが面白いらしい。結局、連続2回乗り、3回目もこなそうとしたが、さすがに時間も時間なので次回へと回したほどである。
でも、一番みこりんが楽しそうに遊んでいたのは、催事館の中に設置されていた、エアクッションで出来た遊具(無料)だったような気がする。ぼよんぼよんと体全体が弾むのが面白いようで、飽きるまで何度も何度も滑ったり跳ねたりしていた。この遊具さへあれば、もし自腹で入園した場合でも十分ではないかと思うほどに(なにしろ無料の遊具だし)。
お昼を少し回った頃、撤収にかかった。テナガザルの叫び声が、乾いた空気によく響く。ふと見上げれば、空はどんより鉛色。いまにも雨が落ちてきそうな雰囲気である。天気予報は正しかったらしい。
帰りのクルマの中で、みこりんはすっかり熟睡状態であった。このまま音楽教室に向かって大丈夫なのかと不安になるほど寝入っていたのだが、音楽教室に到着すると、ぱっちりと目を開けた。なるほど、こちらもレジャー施設に負けないくらい、みこりんには楽しいらしい。頼もしいことである。
2003.11.16(Sun)
トマトジャングル撤去
午前中、園芸店に出かけ、ようやくタマネギ苗をゲットすることに成功した。手遅れだったかと心配していたので、ほっと安心。
午後、荒れ放題の菜園1号&2号の整理にかかる。夏の間、ミニトマトを除いてほとんど実を結ばなかったトマト達だが、今頃になって無数の玉をくっつけているのがじつに皮肉である。緑の玉は、もはや色づくことはあるまい。なんかもったいないような気もしたが、思い切って実をつけたままのトマト達を抜き去った。夏の途中で脇芽欠きをさぼっていたものだから、ものすごいジャングル状態である。抜いたトマトを積み上げると、どうやって処分したらよいものかと悩んでしまうほどの量となった。
とりあえず、庭の片隅に置いておこう。乾燥してくれば刻んでまた畑に戻すもよし、盛大にファイヤーするもよし。
こうして裏庭もすっかりきれいになったので、みこりんもようやく通行が可能になった。これまではみこりんの身長では通れないほどに、トマトの枝が邪魔になっていたのだ。
そのトマトに隠れるようにして、いつのまにかパイナップルセージが満開になっていた。さっそく、みこりんと二人で赤い花を摘み、蜜を吸う。ほのかに甘い、蜜の味。
ぶちぶちぶちっと花を摘み、ちゅぅちゅぅちゅぅっと吸っていたのだが、今年は花の数が少ないような。やはりトマトに覆われていたのがまずかったか。
夏の天候不順が決定的になった時に、ミニトマト以外をとっとと処分してればよかったのかもしれない。そうすれば秋野菜のために、菜園の空間を十分にとれただろう。だが、今となってはすべてが遅すぎた。今年の秋冬は、土をゆっくりと休ませることにしよう。すべては来春のために。
2003.11.17(Mon)
謎のプレゼント
誕生日プレゼントだと言って、みこりんが私に手渡してくれたものは、小さな紙の封筒だった。私の誕生日はまだ1ヶ月以上先の事なのだが、みこりんは特に気にしていないらしい。誕生日が来たら開けてみてと言うので、大事にしまっておくことにしよう。
みこりんの雰囲気から察するにそれは、自作の絵本らしいのだが、はたしてどんなモノが入っているかは、今はまだ謎のままだ。中身が気になるところである。
2003.11.18(Tue)
お買い物ごっこ
保育園の行事で、みこりん達のクラスはコンビニに買い物に行ってきたという。使える金額は、園児らしく105円。今時のコンビニでも、子供用の菓子くらいならこの金額でも十分なのだろう。私の子供時代でも100円あったら、けっこうな駄菓子が買えたような記憶がある。
みこりんはちょうど100円のシールを買い、消費税併せて105円きっちり支払ったらしい。他のお友達は、もうちょっと安いやつを買ったので、お釣りがあったようなのだが、みこりんにはそれがちょびっとうらやましい。何故、自分にはお釣りがないのかと、少々不満気。
100の位の引き算は、すでにできるみこりんであったが、単位がくっついた計算はまだ苦手だ。だから、105円から105円を引くと、ゼロになるというのが、いまひとつピンとこないらしい。これがたぶん105から105を引いたら、という状況だったら問題ないはずなのだが。
これから徐々に、みこりんにもお買い物の体験を増やしていってやらねばならないようだ。どうやらみこりん、カードで買ったらタダで手に入ると思っている節もあるので、そのへんも正しておく必要あり。
2003.11.19(Wed)
バイオメトリクス認証
最近では個人認証用の装置として指紋を識別する装置も、わりと安価に手にはいるようになってきた。とはいえ、なかなか現物に触れる機会がなかったのだが、今日ようやくその日がやってきた。
新しい職場の建物内部に、秘密の部屋が設けられていて、そこの鍵として指紋識別装置が使われていたのだ。その部屋には仕事で入る必要があるため、指紋を登録することになったのである。
まず、部屋の中に入る。この時はすでに登録済みの人の指紋で扉を開けて入ったのだが、中はまだ新築ということもあり、がらんとしている。窓の外には鉄格子。広さは12畳ほどであろうか。その一角に、PCが一台鎮座していた。そのPCが指紋登録用のマシンということである。
さっそく呼ばれた人から順番に指紋登録。1cm四方ほどのセンサ部分に、登録したい指を乗せて、3度ほどスキャン。私は右手の人差し指を登録させてみたが、その時間は10秒もかかっていない。なんともあっけないものである。
うまく登録されているか確認のため、いったん部屋の外に出て、扉をロック。扉の横に指紋読みとり装置が付いているのだが、まず暗証番号を入力せねばならないらしい。かちゃかちゃ、っと。いよいよだ。そっと右の人差し指を乗っけてみる。やや間があって、「がちり」という音が分厚いドアの奥底から響いてきた。ドアノブをひねると、たしかに開いた。登録は成功したようだ。
気分的には網膜スキャンとか、監視カメラといった小道具も設置しておいて欲しかったのだが、あいにくそういうのはなさそうである。ところで、この指紋読みとり装置、もしも指の型をとったヤツで試しても作動するんだろうか。ちょいと実験してみたくもあり。
2003.11.20(Thr)
10年ひと昔
今から10年前といえば、1993年。たしか夏のボーナスで、Gateway2000のPCを並行輸入業者から購入した年である。当時はEPSONの98互換機上でMS-DOSを動かし、WTERMといったパソコン通信用のソフトを使って、NIFTY-Serveで日々チャットに明け暮れる日々であった。
Gateway2000のPCは、OSがWindows3.1だったので、当然のごとく画面解像度も98互換機の比ではなく、1280×1024で表示できた(DOS/V環境でもそうだったけど)。この広い画面でチャットがやりやすくなったのは、言うまでもない。なにしろそれまで20行表示するのがやっとの環境から、40行は余裕でOKになったのである。流れるようにスクロールしてゆく画面ログから、発言内容を見落とす心配も少なくなった。
そして現在、マシン性能は当時とは比較にならないほど向上した。が、そのPCで何やってるかと言えば、あの頃とあまり変わってないような気がする。NIFTYは解約したが、別のコミュニティでチャットを楽しみ(当時ほどヘヴィではないけど)、暇つぶしに掲示板を眺め、ニュースなども読む。1つだけ大きな変化があるとすれば、PCでTV録画をするようになったことくらいか。しかしこれはビデオデッキがPCに統合されたようなもので、新しくできることが増えたわけじゃない。
10年先も、なんとなく今と、やってることに違いはなさそうな、予感。
2003.11.21(Fri)
サフランの花芽
みこりんが水栽培している(というか放置している)サフランに、花芽がついた。水栽培といっても、根っこがさっぱり水の中に入っていかずに、上向いたままなものだから、球根はかなり小さくなってしまっている。この状況に、サフランも危機感を覚えたのかもしれない。
このまま順調に花が咲けばいいのだけれど、なんとなく蕾は弱々しく、元気がない。根っこから水分補給してないので当然といえば当然なのだが、鉢植えにするにしても肝心の清潔な土がないので、この状況のままきてしまっているのだった。
コルチカムのように球根だけで開花するものなのか、しばらく様子見である。
2003.11.22(Sat)
ゴミ置き場
家から4軒ほど向こうに、ゴミ置き場がある。ゴミの日でなければ、ゴミもたまっていないため、比較的広いスペースが確保されているそこは、近頃ではみこりんのちょっとした遊び場になっているのだった。
今日も三輪車をこいで、ゴミ置き場まで向かうみこりん。自転車ではなく、三輪車を使うところがミソである。なぜならば、広いとは言っても自転車で駆け回れるほどに十分ではないからだった。
ところでこのゴミ置き場は、コンクリートで塗り固められているのだが、マンホールなんかもあったり、まるであとから塗り込めたように中央に四角く線が入っていたりするので、たぶん中は空洞になっているものと思われる。下水か何かの配管が集中しているのだろう。その上で遊んでいると、時々ふっと、突然コンクリートの底が抜けて落ちていってしまうのではないかという不安がわき起こる。特に、みこりんがマンホールの蓋の上でぴょんぴょん跳ねたりなんかすると、いまにも蓋がかぽっと開いてしまいそうで、ちょっと恐い。
だから今日は、歩道の上で重点的に遊んでやることにした。みこりんを三輪車に乗せたまま、後ろから猛ダッシュするのである。もともとスピードには耐性のあるみこりんなので、これにはかなり喜んでもらえたらしい。坂道の上り下り、都合10往復くらいやったような気がする。
さすがに息が切れた。
晩秋の夕暮れは早い。みこりんが遊びの終結を宣言したのは、それからほどなくしてであった。
2003.11.23(Sun)
募金
先週買ってきたタマネギ苗を植えに行くつもりだったのだが、午前中、猛烈な睡魔に襲われ、そのまま布団へと倒れ伏す。次に目覚めたのは、すっかり夕方になってからのことであった。一日の、なんと短いことよ。
ごそごそと起き出し、にゃんちくんのトイレ掃除なぞやり始めたころ、玄関でチャイムの音が。手が離せないので、Licに出てもらおうと思ったら、LicはLicでFINAL FANTAZY XI で手が離せない。仕方がないので、いったんトイレ掃除を中断して、応対することにした。手は洗ってないので、胸の前で上に掲げた状態である。まるで手術前の医師達のような…
ドアの向こうに立っていたのは、まだ高校生ではないかとおぼしき少年。いきなりアフリカの国名を言い、そこの学校の援助をどうとか長ったらしく説明を始めた。なにやら胡散臭いと直感が告げたので、その少年の話を遮り「募金か?」と問うと、その問いには答えず、またしても最初の話を繰り返し始める。マニュアル通りの応対しかできないらしい。
こういう手合いは、とっとと話を打ち切って、お引き取り願うのが最良である。忙しいから、と、ドアを閉めた。相手はすんなり帰っていったようである。
ほんとうに善意の募金を集めているのであれば、もう少し集金人の教育をちゃんとしといたほうがいい。まるで勧誘電話のようなマニュアル通りの反応しか返せないんじゃ、真意を疑われても仕方あるまい。
2003.11.24(Mon)
一家に2台
歩いて行ける距離にはコンビニが1軒だけ、街まで出るのに最寄りの公共交通機関が実質皆無な我が家の場合、クルマは生活に必須のアイテムといえる。しかも共働きであるため、クルマは本来2台必要なのだが、諸般の事情により、永らく1台体制でやってきた。
クルマが1台しかないと、平日は毎日、仕事を終えた私を迎えに行かなくてはならない。そのためにLicとみこりんは、約1時間を車中で過ごすことになるのである。みこりんが小学生になったら、宿題やる時間も必要になってくるし、夜の1時間はますます貴重なものとなってゆくであろう。というわけで、そろそろ2台目を買うべきではないか、と相談を始めていたところである。
義妹からメールがあったのは、まさにそんな時期のことであった。
曰く、新しいクルマを買うので、今乗ってるのをあげる、とのこと。これを天の恵みと言わずしてなんと言おう。おそるべき幸運、なんというベストタイミング。焦って中古の軽四買ってなくて、ほんとよかった。
義妹の乗っているクルマは、サイノスである。しかもミッションがマニュアルであるため、免許取って以来マニュアル車を運転したことがないらしいLicにはちょっと厳しいかもしれないが、私にとってはマニュアル車歴の方が長いので有り難い。
来月の今頃には、我が家も一家に2台体制になっていることだろう。じつに待ち遠しいものである。
2003.11.25(Tue)
歩く椅子
“早大とテムザックが開発した“人を載せて2足歩行するロボット”
歩く椅子か(しかも2足)。なにやら愛らしい。この脚機構のままで走ったりなんかすると、もっと面白い絵になりそうな気もするので、ぜひテムザックには実現して欲しいものである。
2003.11.26(Wed)
ケータイの話
私がケータイを使うようになって、かれこれ6年ほどになる。この業界にあっては、もはや骨董品と言ってもよいほどの、ふるーぃふるーぃタイプの機種だ。たまにLicのケータイにつながらない時もあって(相手の声は聞こえるが、こちらからの声が届かない)、どきっとさせられることもあるのだけれど、たいていの用事はメールで済むので重宝している。たとへ、その最大文字数が128であってもだ。
Licのケータイも、だいたい似たようなもので5年モノ。これまでお互い、それで特に不都合なく過ごしてきた。のだが、Licの契約更改を来月に控え、なにやら新たな動きがある。Licがケータイを買い換えたいと、言い出したのだ。
私のもLicのも、画面はモノクロ、表示文字数も昨今のものとは比較にならないほど少ない。そこらへんがLicには、そろそろ限界を感じ始めたところらしい。待ち受け画面を設定したいのが最大の理由っぽいのだが、近頃のケータイはツーカーの高齢者向け(?)を除いて、どれもこれも機能てんこ盛りで高価なものが多すぎる。機種選びは難航しそうな予感。
2003.11.27(Thr)
母子手帳
明日は、みこりんとLicが小学校へ行って、入学前の健康診断やら説明やらを受けてくる日である。そのために事前に調査票が送付されてきているので、予防接種の日付などを記入するためにLicの用意してくれた母子手帳なぞをつらつらと眺めているところだ。
これまで母子手帳をじっくり読んだことはなかったのだが、みこりんがまだLicのお腹の中にいた頃から、検査の結果とかLicのコメントなども書いてあったりして、まさに“母子”手帳なのだなぁと、しみじみ思う。生まれたあとのコメントも、私にとっては難解な言葉がぽんぽん出てきたりして、母親と父親の違いみたいなものを強く感じたのであった。
みこりんが生まれた時のことは、今でも鮮明に思い出すことは出来るが、当時の私にとっては、まだ自分が主体的に育児に関わってゆくのだという認識が甘かったように思う。それに比べて母親であるLicは、まさに自分が産んで、母乳で育てなければならないので、事象に対する緊迫度というか没入度は、私の比ではなかったのであろう。
ところでこの母子手帳には、年ごとの記録をつけるページがある。できることに丸をつけたり、気付き事項をメモったりするわけなのだが、みこりんの場合、4歳のところで記入が終わっていた。Licの気力も、たぶんこのあたりでほっと緩んだんじゃないかと思われる。
5歳のみこりんといえば、昨年のこの日記を読み返してみてもわかるとおり、かなり人間っぽい。自分のことはたいてい自力で出来るようになってきたし、身体的にも心配な点はほとんどない。まぁその分、メンタルな部分での成長が著しいわけで、その辺りの育児をいかにしてゆくか、というのが最近の私のテーマでもあるのだが、これがなかなか難しい。自分の子供時代のことを、よく思い出して、どんなことが嫌だったか、どんなことを必要としていたのか、じっくり考える今日この頃である。
2003.11.28(Fri)
健康診断
小学校での健康診断の結果は、すべて良好であったという。少し心配だった虫歯の方も、問題なし。歯に溝ができてるように見えてたのは、ただの模様だったらしい。で、今回もみこりん達園児を引率してくれたのは、4年生のお兄さんお姉さんだったのだそうな。この学校特有のことなのか、最近の小学校における傾向がそうなのかは不明だが、授業の方は大丈夫なのか、という余計な心配をしてしまった。もしや昨今の授業数って、我々の時代とは比較にならないほど減ってたりして?
さて、こうして無事に小学校就学前の健康診断を終えたみこりん。今日はボーナス日ということもあり、どこか外で晩飯でも食べてゆくことにした。
外食といっても、みこりん的には例によって回転寿司をリクエストしてくるのではないかという予想があったので、「回転寿司がいい?」と聞いてみたのだが、今ひとつ反応が鈍い。いつもなら二つ返事でOKなのに。不審に思いつつ、そういえば近くに焼き肉屋があったなぁと思い出し、「じゃぁ焼き肉はー?」と聞いてみたところ、「それがいー」とのお答えが。
みこりんの嗜好も、成長と共に変わってゆくものなのかもしれない。もしかすると、今なら回転しない寿司屋でも大丈夫だったりして。今度ぜひ連れてってやらねばなるまい。
2003.11.29(Sat)
立体迷路
朝から針のような雨が降る。ここのところ週末ごとに雨のような…
寒いし雨降ってるし、というわけで、みこりんの遊びも部屋の中。白い発泡スチロール製のトレイを、切ったり貼ったりして、なにやら迷路のようなものを作っている様子。山あり谷あり立体交差あり、と、これまで紙に描いてきた2次元の迷路よりも複雑だ。
完成した迷路をたどるのは、拾ってきたBB弾。ちょうどこのサイズの玉が通過できるように考えて通路が造られているらしい。トレイを傾けたり、下からぽんとつっついてBB弾をジャンプさせたりして、立体の通路を転がってゆくことになるのだが、一見無造作にできているように見えて、結構緻密な計算の元に迷路は作成されているようである。とても通過できそうにない隙間を転がり、落ちそうな山の斜面をぎりぎりで上り下り、ついにゴールへとたどり着く。誇らしげに見上げるみこりんの表情は、じつに生き生きとして見えた。
私も子供の頃は工作が好きだった。が、その対象はもっぱら玩具のブロックか、粘土に向いていたものだ。みこりんの場合は、あらゆる素材が工作の対象になる。だから部屋の中も、わりとゴミが散らかってるように見えるのだが、おそらくみこりんにとってはいずれも大事なオモチャなのに違いあるまい。この傾向が今後どのように発展してゆくのか、今は楽しみに見守ることとしよう。
2003.11.30(Sun)
タマネギ苗
午後、みこりんとタマネギ苗を植えに、市民農園に出かけた。ぽつりぽつりと小雨が落ちてくるイヤな天気だ。
夏の間、ずぅっとマルチを敷きっぱなしで、結局何も植えるわけでもなく放置していた畝2つが、今回の対象となる。黒いマルチを破らないように慎重に外し、土を露出させてみたのだが、昨日からの雨で、なんだか“ぬりかべ”のようになっている。ここには春先にたっぷり堆肥を入れ、腐葉土も足して耕しておいたのに、その面影はどこにもない。ただの粘土質の塊のような感じだった。
とりあえずクワを入れてみる。か、固い。サクっというふわふわ感を期待するのだが、手に伝わってくるのは、みしっぬちゃっという味気ないもの。本当にこんな土で育つのだろうか。だんだん心配になってきた。
それでも雨が本降りにならないうちに、100本をすべて植えなければならない。みこりんに1/3を担当してもらうことにして、畝に線を引き、植え込み開始。まず指で穴を開け、根っこを格納して埋め戻す。この穴開けの段階からして、すでに土というより、粘土板を相手にしてる感じである。みこりんのちっこい指ではなかなか苦戦しているようだ。それでもどうにか1畝終了。雨はますますひどくなってきつつあった。急がねば。
残り40本弱。もう1つの畝に、再度穴を開け、植え込み再開。ぺったんぺったんと、根っこを土の中に戻す作業が、まるで塗り壁に塗り込んでいるような感じである。みこりんもずいぶんと違う土の様子に、不安そうだ。でも、昨年は10本程度しか植えてはもらえなかったことを考えると、とてつもない進歩である。
どうにか100本すべてを植え終えることが出来た。あとはタマネギの生命力に賭けるしかない。
雨と風に追われるように、その場を撤収。クルマの中で、しばしくつろぐ。天気がよければ、畑の脇で敷物を広げてのおやつタイムとしたいところだったが、この雨風ではいかんともしがたい。みこりんも残念そうだ。来春、このタマネギ達が大きく育つ頃には、今年よりももっとたくさんの野菜苗を用意したいものである。