2004.2.1(Sun)
机と赤いランドセル
朝9時半、トラック到着。次々と運び込まれてくる段ボール箱。みこりんの学習机とランドセルである。
昨日、店から電話がかかってきていたので、あらかじめみこりんの部屋は大掃除してあった。ゴミ袋4つに達するかと思われるほどの整理を決行したおかげで、机を設置するスペースは確保済みだ。
部屋にシートが広げられ、その上で業者の人の手によりてきぱきと机が組み立てられてゆく。天板、横板、奥の板の3点セットをねじ止めし、最後に天板の上に本棚を取り付け、ライトをセットしたら完成だ。引き出し部が独立した構造になっているので、これほど簡単に組み立てることができるのだろう。いずれみこりんの部屋を2階に移動するときには、も一度ばらさねばならないので、しっかりと記憶に焼き付けておく。みこりんも私の隣で興味津々に覗き込んでいた。
続いて椅子。OAチェアタイプではなく、木の椅子であるため、業者の人もちょっと戸惑い気味であった。たぶんあまり球数が出ないのだろう。それでもどうにか組み立て完了。机と椅子は、窓辺に向けて、そろりと設置されたのであった。
トラックが去り、みこりんの部屋には真新しい学習机と赤いランドセルが増えた。昨日とはうってかわって、なんだかいきなりお姉さんっぽい雰囲気である。さっそく椅子に座り、机の感触を確かめているみこりん。ライトのスイッチに伸ばす手が、まだぎりぎりといった感じで、初々しい。
この日、みこりんは何をするにも自分の机の上でやりたがった。オセロをするのも机の上、お絵描きするのも机の上、トランプするのも机の上、図鑑を見るのも机の上。よほど机が気に入ったらしい。この調子で春からしっかり勉強してくれたら言うことなし。
2004.2.2(Mon)
『蛇にピアス』
今年の芥川賞といえば、もう1冊『蛇にピアス』(金原ひとみ著)がある。どんなもんかと買ってきたのが土曜のこと。で、今日、読了。
冒頭が痛い描写なので、痛いのが苦手な私は、なかなか次のページに進めず、苦労した。でもやがて慣れ、さらさらとページは進む。実質2時間ほどで読み終わった。
主人公の女の子が、ギャル風な設定になっていて、しかも一人称のため、凝った表現とか難しい言い回しはほとんどない。これがこの作者の作風なのか、この作品だけの特徴なのかはわからないが、わざとそうしてるのだろう。そのため、じつに読みやすいのだが、私にはちょっと物足りないところもあり。
登場人物の設定や話の流れは、なんとなく大沢在昌の『新宿鮫』シリーズに出てきそうだな、という印象を持った。長大な本文の中に出てくる、ワンシーンを切り出してきたみたいな感じがする。そういうところも、「物足りない」と感じてしまう所以だろう。
それにしても、『蹴りたい背中』の綿矢りさとはじつに対照的な作風だ。まぁ雰囲気からしてぜんぜん違うのは一目瞭然なんだが、ここまで見た通りだと、いかにもって感じでちょっと意外性はないかなぁ。
次回作は、ぜひ長編を読んでみたい気はする。