2005.7.16(Sat)

スターウォーズ

 スターウォーズ・エピソード3が公開されるのに合わせて、ここ最近、地上波では過去の5作品が次々に放送されていた。それに触発されたのかどうかは不明だが、みこりんは最新作を映画館で見たいと私に言った。
 こんなこともあろうかと、地元映画館組合発行の割引券をゲットしておいたのだ。よろしい、行こう、映画館へ。明け方までFFXIをやっていたらしいLicは、ものの見事に冷凍マグロ状態だったが、どうにかこうにか誘い出すことに成功し、午後からの上映に間に合うように、家族3人、最寄りの映画館に向かったのである。

 【軽いネタばれあり。引き返すなら今です。】

 この映画館は全席指定だった。ゆえに、人気のある作品だったりすると、満席なんてことになって、入れない可能性もある。今回のスターウォーズ最新作は、私的には人気作品ということになっているので、実際予約を入れてみるまでドキドキ状態だった。いい席とれそうになかったら、明日の分を予約しておくのもいいかな、なんて思いつつ、空き状態を確認すると…。

 絶好のポイントが確保できたのである。中央真ん中寄り、しかも前がちょっとした通路になっていて、前席の圧迫感から解放された理想的な場所。上映時間まであと20分。…もしかして、空いてる?吹き替え版だから?そういえば、チケット売り場でも人の列はなかったような。

 *

 上映5分前。チケットに記された8番シアターへと向かう。行き交う人影は、じつにまばらで、どことなく閑散とした雰囲気が漂っていた。で、シアターの中。300人は収容可能と思われる座席のほとんどが空席である。というか、いるの10人くらい?(我が家を含めて)こんなんで営業続けていけるんだろうか、などと心配しつつ、着席。みこりんを両脇から挟み込むような配置。

 予告編の嵐が過ぎ去ったあと、スクリーンサイズが調整され、一気に照明が落ちる。いよいよだ。画面中央に懐かしいタイトルロゴが現れ、オープニングサウンドと共に、導入部を語る文字列が銀河の彼方へと消えてゆく。

 私がスターウォーズを初めて映画館で見たのは、みこりんよりもちょっとだけ大きい小学生の頃(たぶん高学年)だった。今ではエピソード4なんて番号がついているけど、当時はそんなものついてなかったし、“フォース”のことを、字幕で“理力”と書いてあって、いったいどんな意味なんだろうかと、ずぅっと悩んでいたのを思い出す。

 はたしてみこりんは“フォース”がなんなのか、わかってるんだろうか。気になりつつも、惑星軌道上での艦隊戦に視線は釘付け。大気圏突入で真っ赤に燃える宇宙船を見ているとき、ふいにみこりんが耳元で囁いた。「ねぇ、これってほんとうのこと?」

 CSでウルトラセブン(平成版ではなく、本物のほう)を見ていたときも、同じような質問をみこりんはしたことがある。ウルトラセブンは実在するのか。宇宙人はほんとうに地球にやってきているのか、と。その時は「父さんが生まれた頃にあった出来事だから、ずっと昔のことだよ」という説明で、なんとなく納得したような顔をしていたが…。さて、どうしたものかな。

 2秒ほど考えたあと、「そうだよ。とおいとおい宇宙のどこかであったことだよ」と答えておいた。みこりんは、「空の上にあんなたくさん宇宙船がいたら、あぶないねぇ」なんていいつつ、今回も納得したようである。

 さて、そんなみこりんは結構がんばっていた。途中、身をよじったり、後ろの席を覗き込んだり、上を向いたり、しつつも、最後まで映画を見届けたのである。私は私で、ラスト付近のアナキン vs オビ=ワンのとこいらへんから、赤子のルークが届けられたタトゥイーンの沈む2つの太陽、そして物悲しくも懐かしいBGMに、すっかりしてやられていた。いやもう感無量ですよ状態。
 エピソード3があるのとないのとでは、その後の4〜6に至る物語の捉え方が、ぜんぜん違うものになりそうな予感。ダース・ベイダーの中の人が、ああなってこうなって……今に至ってるとか考えると、もうね…。

 *

 倒れ伏したアナキンに向かって、オビ=ワンが「選ばれし者だったのに!」と、苦しげに叫ぶシーンが、家に帰ってからも何度も頭の中をリフレイン。みこりんと風呂に浸かっていても、目を閉じればあのシーン。はふぅ。
 ところでみこりんはどんなところが面白かったかというと、「あのまほうのけんみたいなのがよかった。あのまほうのけんみたいなの、ほしい!」とのこと。「いやー、あれはジェダイしか持てないからなー、それに普通に売ってないし」と言うと、じつに残念そうに「えー!」とか言ってる。ちなみに、みこりんのお気に入りキャラは「みどりいろして、タルタルみたいな耳をした、ちっちゃいひと」なのだとか。緑色と言われた瞬間、はて?と思ったけど、緑色でちっちゃくて耳がとんがってる人っていったら、しかいない。みこりんもなかなか渋い趣味をしているらしい。

 スターウォーズ・エピソード3、もう一度大画面で見てみたいものだ。


2005.7.18(Mon)

夏だ、プールだ

 まるで梅雨明けしたかのような陽射し。空が青い。みこりんがプールに行こうというので、連れて行くことにした。市役所の隣にある文化施設の地下には、温水プールがあるのだ。Webで休館日と時間を調べてみたら、月曜とある。今日じゃないか。でも、祭日はokっぽい。ふむふむ。というわけで、午前10時過ぎ、出発。Licは午後から美容院行くのでお留守番。

 さて、着いてみると、なんだか嫌な予感。しんと静まりかえった駐車場。先に来ていたらしい女の子達が、口々に「今日、お休みやってー」と教えてくれる。うーむ、月曜と祭日がかぶった場合、月曜の方が優先されるらしいorz

 仕方がないので、もう1カ所のプールに向かうことにした。といっても場所を知らないので、家に電話をかけてLicに聞いてみると、こちらも詳しくはわからないらしい。でも、だいたいどこいらへんにあるのかは、わかった。迷子スキルはかなり高いのだが、なんとかなるさとクルマを走らせる。

 公園の中にそのプールはあるらしく、うまくいけば公園の看板が立ってるとのことだが…、あ!今のがそうだったんでは?看板のある交差点を行き過ぎ、道はこの先、どんどん山の方に向かっている。間違いない。さっきの交差点だ。とりあえず目の前の交差点を左折、また左折、そして右折、で問題の交差点を左折した道へと合流。あとはひたすら看板の示す通り、進めばいい。

 到着!
 方向音痴な私にしては、奇跡的な野生の勘とでもいうやつがはたらいたようだ。
 大人310円、小学生タダ。入り口でお金を払って、更衣室へ。みこりんは男用更衣室に入るのを怖がっていたが、脱衣用にカーテンのしまる個室みたいなのがあったので、安心したらしく、いそいそと着替え始めた。持ち物をコインロッカーに預けて、プールへ向かう。
 大きいプールと小さいプールがあって、まずみこりんが向かったのは、小さいプール。こちらは水深20cm〜55cm。真ん中に、ぞうさんの滑り台が鎮座していたりなんかする。午前中だからか、比較的空いていた。5組ほどの家族連れがいるだけである。

 まるで温泉かと思うようなぬるいプールに足を浸し、みこりんがぱちゃぱちゃと遊ぶさまを眺めてみる。ひどく暑い。帽子もってくればよかった…。

 ひとしきり遊ぶと、今度は大きいプールへ。まず私が入ってみる。お、おぉぉ。肩まですっぽり。みこりんは当然足がつかない。両手を持ってやって、ばしゃばしゃばしゃ。でも足が届かないという恐怖が、みこりんを襲う。普通に泳げば10メートルいけるというのに、わずか3メートルほどでおしまい。でも、無料貸し出し中のビート板をゲットしてからは、わりと落ち着いたのか、10メートルくらいは自力で泳げるようになっていた。こちらの方が深いので、お腹をこすったりしない分、思いっきり暴れられるので楽しいらしい。

 *

 予定では、12時に上がって、帰るつもりだったのだけれど、みこりんはもっともっと遊びたいという。日焼けが気になったが(地下プールに行く予定だったので、日焼け止めを塗ってきてなかった)、仕方ない、もうしばらく泳いでいくか。
 大きいプールと小さいプールを何度か行ったり来たりしつつ、水遊び。お昼を過ぎてからは、少々人の数も多くなり、プールサイドはほぼ人で埋まった。

 午後2時まえ。さすがに暑さで頭がどうにかなりそうになったので、帰ることにする。みこりんはまだ不服そうだったけれど、また連れてきてあげるからということで、引き上げることに同意した。
 炎天下に3時間。まぁ、日焼けしないはずはなく、みこりんでさえくっきりと跡がついている。私は日頃外を出歩いていないので、もっとひどいことに…。どうか痛くなりませんように(無理)。


2005.7.20(Wed)

浴槽の底にいたもの

 日焼けした肩がとても痛い今日この頃。風呂に湯を張るため、風呂場に向かうと…、「は?」目が点になる。空っぽの浴槽の中にいたのは、なんとクワガタムシ。な、なぜここにこんなものが。と思いつつ、手に取ろうとしたが、止めた。こんなおいしいシチュエーションは、みこりんにぜひとも見せておかねばなるまい。

 みこりんを呼んだ。「えー!」と驚くみこりん。いったいどこから入ってきたのだろう。やっぱあそこか?皆の目が、網戸の隙間に吸い寄せられる。そこは少しばかり穴が開いているので、うすべったいクワガタならば侵入してくるのは容易であろう。

 みこりんは、クワガタを手にとるのを躊躇ったため、私が拾い上げることにした。手のひらに乗せてみる。体長約4cm。しかもこいつは、夏の我が家の定番であるコクワガタではない。顎のつくりが複雑で、なにより大きい。微妙な丸みを帯びたラインから察するに、たぶんこれはノコギリクワガタ。

 さっそく昆虫飼育ケースに移動。ここには先月、みこりんが「くわがた!」といって取ってきた、たぶんゴミ虫の類が入っていたはずだが、その姿は今は見えず。まぁ同居させても喧嘩はすまい。

 Licが何か言いたげに私を見ている。「な、ほんまやって、ほんまにあそこにおったんやって、くわがたが」でもやっぱり「じぃー」と見られる。うーん、あんまり信用ないっぽい。しかし、今回は本当に私の仕業ではないのである。クワガタは自分から浴槽に飛び込んできたにちがいないのだ。

 数年前から冷蔵庫の野菜室に保存してあった虫ゼリーを入れてみたが、クワガタにはわりと好評だったらしい。真夜中ごそごそと食べていたようである。

 次は、ぜひミヤマクワガタをお願いしたい。


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